Excelのフィルター機能の便利な使い方【基礎編】

更新:2023/03/31

ITスキル

Excelのフィルター機能は便利で、利用する頻度も高い機能です。フィルター機能を上手に利用すると、データを見やすく簡単にまとめることができます。
今回は、フィルター機能の基本的な使い方について解説していきます。


Excelには様々な機能があり、どの機能を使えるようになっておくべきなのか、判断に迷うことがありますよね。

機能がたくさんあり、わからなくなりがちなExcelですが、最低でも知っておいた方が良い機能があります。

それが、 データを管理する上で欠かせない「フィルター機能」です。

ここではExcelのフィルター機能について、詳しく説明しています。


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Excelのフィルター機能ってなに?

Excelのフィルター機能とは、大量にあるデータを特定の条件で抽出できる機能のことです。

例えば大量にある商品データの中から、在庫があるものだけを取り出したい時や、商品の値段をある条件に当てはまるものだけを見たいときなど、さまざまな場合において活用できます。

Excelは表計算だけではなくデータの管理にも向いているツールです。

そのため、フィルター機能を上手につかうことで簡単に抽出ができるので、使えるようになった方が良いでしょう。

Excelのフィルター機能の使い方

フィルター機能の基本的な使い方として、まずは以下2つを確認しましょう。

  • ・フィルターのかけ方
  • ・フィルターの解除方法

フィルターのかけ方

フィルター機能は、[データ]-[フィルター]から利用可能です。

使い方の手順を以下にまとめたので、確認していきましょう。

  1. 1.データ>フィルタを選択
  2. 2.▼が表示されてフィルタ機能が利用可能になる

1.データ>フィルタを選択

(1)フィルターをかけたいデータセルを選択してから、[データ]-[フィルター]を選択します。

フィルターをかけたいデータセルを選択してから、[データ]-[フィルター]を選択します。

2.▼が表示されてフィルタ機能が利用可能になる

(2)「▼」が表示され、フィルター機能が利用可能となります。

「▼」が表示され、フィルター機能が利用可能となります。

フィルター機能を利用する際の注意点として、空白行が含まれているとフィルター範囲がうまく反映されない場合があります。

空白行が含まれている場合は、範囲指定をしてからフィルター機能を利用するようにしましょう。

範囲指定をしてからフィルター機能を利用するようにしましょう。

フィルターの解除方法

フィルターを解除する場合は、グレーがかかっている[フィルター]をクリックしてください。

フィルターの解除方法

フィルター機能によるデータの絞り込み方法

フィルター機能を利用すると、データの絞り込みが可能です。

フィルターをかけたい項目の「▼」マークをクリックすることで、データのフィルタリング機能を選択できます。

いろいろなデータの種類ごとに、絞り込みの例を見ていきましょう。

  • ・文字列データの絞り込み
  • ・数値データの絞り込み
  • ・空白データの絞り込み
  • ・複数の列を使った絞り込み

文字列データの絞り込み

文字列データの絞り込みをするには、チェックボタンを使うか、テキストフィルターを使う方法があります。

  • ・チェックボタンによる表示/非表示方法
  • ・テキストフィルターによる方法

チェックボタンによる表示/非表示方法

該当列のフィルターをクリックすると、以下のように入力されている内容が表示されます。

まずは、いくつかの項目を非表示にしてみましょう。

ここでは「いちご」「マンゴー」「メロン」のチェックを外します。

いくつかの項目を非表示にしてみましょう

「OK」をクリックしフィルターの絞り込みをしたあとに表を確認すると、チェックを外した「いちご」「マンゴー」「メロン」が表示されなくなりました。

チェックを外した「いちご」「マンゴー」「メロン」が表示されなくなりました。

テキストフィルターによる方法

テキストフィルターでは、下図のように該当する文字列に「等しい」「等しくない」「含む」「含まない」などのフィルターをかけることができます。

今回は、「指定の値で終わる」場合を試してみます。

下図のように、テキストフィルター>指定の値で終わるを選択してください。

一度フィルターをクリアし、次に「テキストフィルター」で「指定の値で終わる」場合を試してみます。

「オートフィルターオプション」が開かれるので、抽出条件の指定に「ご」を入力し、OKボタンをクリックします。

「オートフィルターオプション」

商品名の末尾が「ご」となる、「りんご」と「いちご」のみが表示されました。

このように、 文字列をさまざまな条件でフィルタリングすることが可能です。

数値データの絞り込み

数値データの絞り込みでは、「等しい」「等しくない」「以上」「以下」などのフィルターをかけることができます。

ここでは、「指定の値以上」の場合と「指定の範囲内」の使い方について説明します。

  • ・指定の値以上の使い方
  • ・指定の範囲内の使い方
数値データの絞り込み

指定の値以上の使い方

まずは、価格が「120円」以上のデータを絞り込んでみましょう。 

手順は以下の通りです。

  1. 1.指定の値以上を選択
  2. 2.抽出条件を指定


1.指定の値以上を選択

数値フィルターから「指定の値以上」を選択します

数値フィルターから「指定の値以上」を選択します。

2.抽出条件を指定

オートフィルターオプションで、抽出条件に「120」を入力し、OKボタンをクリックします。

オートフィルターオプションが開かれるので抽出条件の指定に「120」を入力し、OKボタンをクリックします。

価格が「120円」以上のデータが絞り込まれました。

価格が「120円」以上のデータが絞り込まれました。

指定の範囲内の使い方

次に、「~円以上、~円以下」といった、数値の範囲指定でデータを絞り込んでみましょう。

 ここでは、「110円以上、200円未満」のデータを絞り込みます。

  1. 1.指定の範囲内を選択
  2. 2.抽出条件を指定


1.指定の範囲内を選択

(1)数値フィルターから「指定の範囲内」を選択します。

数値フィルターから「指定の範囲内」を選択します。

2.抽出条件を指定

オートフィルターオプションで、抽出条件に「110」「以上」「200」「より小さい」を入力し、OKボタンをクリックします

オートフィルターオプションが開かれるので、抽出条件の指定に「110」「以上」「200」「より小さい」を入力し、OKボタンをクリックします。

「110円以上、200円未満」のデータが絞り込まれました。

「110円以上、200円未満」のデータが絞り込まれました。

このように、 数値をさまざまな条件によりフィルタリングすることが可能です。

空白データの絞り込み

フィルタリングしたデータの中に空白セルが含まれている場合、そのセルを絞り込むことも簡単に行えます。

 ここでは、「仕入れ日」が空白となっているデータを絞り込みます。

空白データの絞り込み

フィルターを開き、「(空白セル)」のみを選んでOKボタンをクリックします。

はじめに「(すべて選択)」をクリックしてチェックを外し、「(空白セル)」を選んでOKボタンをクリックします。

空白セルだけが表示されました。

空白セルだけが表示されました。

複数の列を使った絞り込み

複数の列にまたがったフィルタリングも、「AND条件」や「OR条件」を用いることにより簡単に行えます。 

AND条件を使う場合

たとえば、「価格が120円以下かつ(AND)、仕入れ日が2019/10/1の商品」を絞り込みたい場合は、価格と仕入れ日でそれぞれフィルタリングを行えばよいのです。

画像のように、価格セルと仕入れ日セルで、それぞれフィルターをかけました。

複数の列を使った絞り込み

OR条件を使う場合

次に「OR条件」の使い方について解説します。 

たとえば、「価格が120円以下もしくは(OR)、仕入れ日が2019/10/5の商品」を絞り込みたい場合です。

「OR条件」でデータを絞り込みたい場合は、次の手順となります。

  1. 1.フラグ列を追加
  2. 2.価格で絞り込みフラグを入力
  3. 3.フィルタリング解除
  4. 4.仕入れ日で絞り込みフラグを入力
  5. 5.フィルタリング解除
  6. 6.フラグだけを絞り込む


1.フラグ列を追加

(1)フラグ列を追加します。

任意の場所にフラグ列を追加します。

2.価格で絞り込みフラグを入力

120円以下

価格を「120円以下」で絞り込み、フラグ列に「1」を入力します。

3.フィルタリング解除

フィルタリング条件を解除するため「クリア」を選択します。

フィルタリング条件を解除するため「クリア」を選択します。

4.仕入れ日で絞り込みフラグを入力

仕入れ日を「2019/10/5」で絞り込み、その結果のフレグ列に「1」を入力します。

仕入れ日を「2019/10/5」で絞り込み、その結果のフラグ列に「1」を入力します。

5.フィルタリング解除

再度フィルタリング条件を解除するため「クリア」を選択します。

再度フィルタリング条件を解除するため「クリア」を選択します。

6.フラグだけを絞り込む

次の条件に該当するフラグ列にのみ「1」が入力されている状態です。

 「価格が120円以下もしくは(OR)、仕入れ日が2019/10/5の商品」

次の条件に該当するフラグ列にのみ「1」が入力されている状態です。 「価格が120円以下もしくは(OR)、仕入れ日が2019/10/5の商品」

フラグ列で「1」のデータのみを絞り込みます。

フラグ列で「1」のデータのみを絞り込みます。

「価格が120円以下もしくは(OR)、仕入れ日が2019/10/5の商品」だけが絞り込まれて表示されました。

絞り込まれたデータのコピー方法

絞り込まれたデータ結果は、フィルタリングを解除してしまうと失われます。

絞り込まれたデータを残しておきたい場合は、コピー保存しておきましょう。

手順は以下の通りです。

  1. 1.結果の範囲を選択
  2. 2.コピーする
  3. 3.任意の場所に貼り付ける

1.結果の範囲を選択

絞り込まれたデータのコピー方法

残しておきたい絞り込まれたデータ結果の範囲を選択します。

2.コピーする

コピーします(右クリック→コピー、またはCtrl+C)。

コピー(右クリック→コピー、またはCtrl+C)してください。

3.任意の場所に貼り付ける

貼り付けたいセルを選択し、貼り付けます(右クリック→貼り付け、またはCtrl+V)。

貼り付けたい箇所のセルを選択し、貼り付けます。

データが貼り付けられました。

貼り付けたデータは、フィルターが解除されても残ります。

貼り付けたデータは、フィルターが解除されても残ります。

【なんで?】フィルターがかからない!

たまにフィルターがかからない時があります。

そのような場合は、主に以下3つが原因と考えられるでしょう。

  • ・範囲内に空白の行がある
  • ・範囲内に結合セルがある
  • ・複数のシートを選択している

詳しくは以下の記事に書いてありますので、是非参考にしてください。

Excelのフィルターの不具合まずココを。 絞り込みのエラー対処法を解説

まとめ

Excelは計算だけではなくデータの管理においても優れたツールです。

そのため、 データの整理や絞り込みを簡単に行えるフィルター機能は、Excel機能のなかでも利用頻度が高い機能だといえます。

この記事で紹介したフィルター機能の使い方は基礎的な部分ですので、いろいろな使い方を習得していきましょう。

(マイナビ学生の窓口編集部)

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