源泉徴収票とは何? 詳しく知りたい時に読むべき情報まとめ

2019/07/12

税金の知識

会社勤めをしていると、給与明細とともに源泉徴収票を送付されることがあります。その存在自体は知っていても、どういう役割があり、何のために使うのかは意外と知られていません。今回は、源泉徴収票の概要や入手時期、方法などをまとめて解説します。

源泉徴収票とは

源泉徴収票とは?

源泉徴収票は、会社が1年間で従業員に支払った給与総額と、源泉徴収した所得税額を記載した書類です。

会社では従業員へ給与を支払う際、所得税を天引きします。所得税は本来、納めるべき金額を自分で計算して納税する「申告納税方式」に該当する税金です。しかし従業員一人ひとりがそれぞれ申告書の作成を行うのは、とても手間がかかってしまいます。

そこで効率的に納税ができるよう、会社が一旦預かったうえで納税を代行しているのです。

この仕組みを源泉徴収と言います。

源泉徴収票は、1年間での所得額が記録された信頼性の高い書類です。そのため住宅ローンを組む際や、税制上の控除を受ける際などにも提出を求められることがあります。

またフリーランスや副業など、複数の会社で勤務している人は、毎年2月から3月にかけて、納付すべき所得税額を確定する「確定申告」を行います。このような場面でも源泉徴収票の提出が求められます。

○源泉徴収票とは? 入手時期や受け取り時の注意事項を解説

入手方法と貰える時期

一般的には、その年の12月あるいは翌年1月に、給与明細と共に源泉徴収票が渡されます。また年の途中でその会社を退職した場合にも、源泉徴収票が発行されます。

転職先の会社で年末調整を行う際や、自分で確定申告を行う際に必要になるので、大切に保管しておきましょう。

源泉徴収票は、総務や経理など従業員の給与管理を行う部署が発行しています。そのため時期を過ぎても源泉徴収票が配布されない、もしくは手元にない場合は、まず給与明細を発行している部署に問い合わせてみましょう。

いつまでたっても発行してくれない場合は「税務署に相談します」という旨を伝え催促しましょう。会社が源泉徴収票を発行することは、所得税法上の義務になっています。そのためこの一言を催促に沿えることで、発行される可能性は高くなります。

それでも動きがない場合は、税務署で源泉徴収票不交付の届出書を提出します。この書類を受け取った税務署は、企業に対し行政指導を行います。ただし指導を行ったからといって、強制的に発行させることはできないので注意が必要です。

いずれの手段を取ってもどうにもならない場合は、最終手段として税務署に相談するのが得策でしょう。

○入手方法、見方、使い道…源泉徴収票の基本事項を解説

フリーランスの源泉徴収票の扱い方

フリーランスの場合は、会社から給与を受け取っているわけではないので、年末調整を行う必要はありません。その代わりに、毎年確定申告を行うことで所得税の納付を行います。

また、1年間のうちずっとフリーランスの仕事のみを行っていた場合は、源泉徴収票は必要ありません。

しかし、年の途中で会社員や派遣社員の仕事を辞めてフリーランスになった場合、その年の所得を証明する書類として、確定申告時に源泉徴収票が必要になります。

年の途中で会社を辞めた場合、通常退職後1カ月後には源泉徴収票が発行・送付されます。しかし手元にない場合は、会社や派遣元の会社に問い合わせて発行してもらいましょう。

源泉徴収対象となる報酬

フリーランスの「給与」にも所得税がかかります。ただし所得税は、フリーランスが納めるのではなく、仕事の依頼主が源泉徴収を行い、税務署へ納付する仕組みになっています。

そのため、報酬がフリーランスの銀行口座などに振り込まれる際は、源泉徴収された状態の金額で入金されています。

またフリーランスのすべての報酬が、源泉徴収の対象になるわけではありません。所得税法上では、以下の作業により発生した報酬や料金を支払う場合のみ、徴収対象になると規定されています。

・原稿料や講演料
・デザイン料
・弁護士や司法書士、税理士などへ支払う報酬
・宴会などのコンパニオンやホステスに支払う報酬
・芸能人や芸能プロダクションを営む人に支払う報酬
・広告宣伝のための賞金
・馬主が受け取る競馬の賞金

デザイン料に対する報酬は、対象範囲について次のように規定されています。

・工業デザイン
・クラフトデザイン
・グラフィックデザイン
・パッケージデザイン
・広告デザイン
・インテリアデザイン
・ディスプレイ
・服飾デザイン
・ゴルフ場、遊園地、庭園などのデザイン

ただし、上記の範囲に規定されていないWebサイトのデザインなどでも、源泉徴収が必要になる場合があります。フリーランスでデザインの仕事をする際、報酬に対して源泉徴収がかかるのかどうか疑問に思ったときは、税務署に確認することをおすすめします。

○フリーランスになった場合の源泉徴収票 入手方法など基本事項を解説

源泉徴収票が届かない時にやるべきこと

従業員が退職した際、会社側は1か月以内に源泉徴収票を発行しなければならないと、所得税法により定められています。しかし、源泉徴収票がいつまで経っても退職者の元へ届かないケースもあり、そんな時は、正しい対処が必要です。

給与所得かどうかを確認

源泉徴収票が届かない時は、まず、給与所得かどうかを確認します。退職者が貰っていた収入が、給与所得ではなかったというケースは、源泉徴収票が届かない原因の1つとしてよくあること。そのため退職者は、自分自身が前職とどのような雇用関係を結んでいたのかを、しっかりと確認しておく必要があります。

前職に問い合わせ

退職者が会社員であり、給与所得の対象であった場合は、前職から源泉徴収票を貰う義務があり、問い合わせが必要です。

税務署にお願いする

何度要求をしても、源泉徴収票を前職の会社が発行してくれないという場合は、税務署にお願いするという方法があります。源泉徴収票を1ヵ月以内に発行するということは、所得税法によって定められていると前述しましたが、違反をした場合、事業所は、1年以下の懲役、又は、20万円以下の罰金を課せられます。

「不交付の届出書」を出す

「不交付の届出書」は、源泉徴収票が支払者から交付されない場合に、税務署へ提出する公的な書類であり、最終的な手段と言えます。書類があることで、税務署は会社へ行政指導でき、会社は、源泉徴収票をすぐに発行せざる負えない状況となるでしょう。

源泉徴収票を紛失したとき

源泉徴収票を貰ったのに、うっかり紛失してしまった……。そんなときはまず、以下の2通りの方法で再発行をしてもらうようにしましょう。

勤務先の総務に問い合わせる

源泉徴収票を再発行する方法の1つ目は、勤務先の総務に問い合わせるということ。紛失してしまった場合でも、会社の給与などを取り扱っている勤務先の総務へ問い合わせることで、再発行をすることが可能です。

税理士に相談する

源泉徴収票を再発行する方法の2つ目は、税理士への相談です。確定申告などに対応している税理士であれば、源泉徴収票について相談に乗ってもらえることも多く、また、依頼者に変わって税理士から会社に直接問い合わることも可能です。

○源泉徴収票が届かない、紛失した…トラブルへの対処法を解説

まとめ

普段働いていく上で源泉徴収票を求められることはあまりありませんが、住宅ローンを組んだり、税制上の控除を受けたりする際など、いざというときに必要になる大事な書類です。みなさんもどういう書類なのかを確認して、いざというときに準備できるようにしましょう。

(学生の窓口編集部)

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