フリーランスになった場合の源泉徴収票はどうする? 入手方法など基本を解説

2019/07/10

税金の知識

近年、特定の企業に属さず、個人で仕事を行うフリーランスとして活動する人が増えています。フリーランスになると、会社員と異なり経理の仕事も自ら行わなければなりません。その点を踏まえて、今回はフリーランスと源泉徴収について考えてみましょう。

フリーランスになった場合の源泉徴収票はどうする?

フリーランスでも源泉徴収票は必要?

源泉徴収票は、会社員が年末調整後に受け取る書類です。会社では毎年12月から翌年1月にかけて、給与管理部門がメインとなり年末調整を行います。

年末調整では、所得や控除額を算出し、所得税の再計算を行います。会社員が年末調整を行う理由は、毎月の給与から所得税が天引きされているためです。天引きされている額は概算によるものなので、年末調整で再計算を行い、天引きしていた額との過不足を調整します。

一方フリーランスの場合は、会社から給与を受け取っているわけではないので、年末調整を行う必要はありません。その代わりに、毎年2月から3月にかけて確定申告を行うことで所得税の納付を行います。

年末調整を行っていないため、1年間のうちずっとフリーランスの仕事のみを行っていた場合は、源泉徴収票は必要ありません。しかし年の途中で会社員や派遣社員の仕事を辞めてフリーランスになったという場合、その年の所得を証明する書類として、確定申告時に源泉徴収票が必要になります。

年の途中で会社を辞めた場合、通常退職後1カ月後には源泉徴収票が発行・送付されます。しかし手元にない場合は、会社や派遣元の会社に問い合わせて発行してもらいましょう。

源泉徴収対象となる報酬

フリーランスの「給与」ともいえる報酬にも所得税がかかります。しかし所得税はフリーランスが納めるのではなく、仕事の依頼主が源泉徴収を行い、税務署へ納付する仕組みになっています。そのため報酬がフリーランスの銀行口座などに振り込まれる際は、源泉徴収された状態の金額で入金されています。

またフリーランスのすべての報酬が源泉徴収の対象になるわけではありません。所得税法上では、以下の作業により発生した報酬や料金を支払う場合が、徴収対象になると規定されています。

・原稿料や講演料
・デザイン料
・弁護士や司法書士、税理士などへ支払う報酬
・宴会などのコンパニオンやホステスに支払う報酬
・芸能人や芸能プロダクションを営む人に支払う報酬
・広告宣伝のための賞金
・馬主が受け取る競馬の賞金

デザイン料に対する報酬は、対象範囲について次のように規定されています。

・工業デザイン
・クラフトデザイン
・グラフィックデザイン
・パッケージデザイン
・広告デザイン
・インテリアデザイン
・ディスプレイ
・服飾デザイン
・ゴルフ場、遊園地、庭園などのデザイン

ただし、上記の範囲に規定されていないWebサイトのデザインなどでも、源泉徴収が必要になる場合があります。フリーランスでデザインの仕事をする際、報酬に対して源泉徴収がかかるのかどうか疑問に思った場合は、税務署に確認することをおすすめします。

年末調整 or 確定申告の判別

近年、世の中にはさまざまな働き方があります。そこで、年末調整、あるいは確定申告の有無を働き方のパターン別で考えてみます。

会社員からフリーランスに転身した場合

年の途中で会社員からフリーランスに転身した場合、会社員としての給与所得とフリーランスでの所得(事業所得)を合わせて確定申告しなければなりません。

確定申告では、税務署へ1年間に受け取った所得や経費、控除されるお金を書類にまとめて、所得税を納める手続きを行います。会社ではこういった作業を月々の給与からの源泉徴収や年末調整を行うことで納税を代行してくれています。

しかしフリーランスの場合は、確定申告でそれらの手続きを自ら行わなければなりません。

年の途中で会社を退職した場合は、年末調整が行われていない状態の源泉徴収票を、退職後に受け取ることになります。その源泉徴収票とともに、フリーランスでの所得を合わせて、確定申告を行います。そして翌年以降から、確定申告のみ行うかたちとなります。

フリーランスを副業にしている場合

会社員をしながら副業でフリーランスを行っている場合、年末調整と確定申告の両方を行います。

まず会社員での給与所得は年末調整し、源泉徴収票を受け取ります。そして源泉徴収票と合わせて、確定申告でフリーランスでの事業所得をまとめて提出します。確定申告は2月中旬から3月中旬にかけて行われます。源泉徴収票は通常その年の12月あるいは翌年1月にかけて渡されるので、申告期間に間に合うように並行して準備を進めておきましょう。

翌年以降も副業でのフリーランスを続けていれば、同様に年末調整と確定申告を行います。

フリーランスから会社員になった場合

年の途中からフリーランスから会社員になった場合も、年末調整と確定申告を行わなければなりません。

手順は副業フリーランスと同様で、会社員での給与所得は年末調整を行います。その後発行された源泉徴収票を持って、フリーランス時代の所得と合わせて確定申告を行います。翌年以降は年末調整のみ行います。

確定申告の必要書類を税務署の窓口で提出する際は、平日の日中が受付になっています。会社員になると、時間的な制約が発生することもあるため、郵送やインターネット申告を活用して、仕事に支障が出ないように確定申告を行いましょう。

まとめ

フリーランスの世界では、確定申告は年に一度の大行事といっても過言ではありません。近年副業や起業を考えている人など、自由な働き方を望む人達も増えてきています。まずは申告期限に遅れないよう手続きの準備を早めに行いましょう。

(学生の窓口編集部)

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