上司に放置されても、悪いのはあなたじゃない 瀧波ユカリの #フレッシャーズサバイバル

2019/03/27

付き合い・人間関係

社会人のみなさんが新人時代に経験した失敗談や、大学生のみなさんが抱いている社会人生活の不安を解決していく連載 #フレッシャーズサバイバル
前回は「一度した失敗を繰り返してしまう」というお悩みにBSディムさんが回答しました。

連載第2回の今回は、「上司に直接ミスを指摘してもらえない」という読者からの声に、瀧波ユカリさんが真剣にお答えします!

上司がミスを直接指摘してくれず、見捨てられているように感じる
社会人2年目です。入社してから今まで周りとコミュニケーションを取れていなかったためだと思うのですが、自分で気付いていないミスや行動等があっても、周りから全くと言っていい程指摘されません。後輩からこっそり「あれがよくなかったみたいで……」と教えてもらって初めて知る、気付く状態です。
完全にまわりから見捨てられていると感じます。このままやっていける気がしないのですが、何か改善策はありますか?
(女性/24歳/社会人)


あなたはまったく悪くない

えっ職場の人たちめっちゃ冷たくない? 社会人2年目の人が自分でミスに気付かないってよくあることでは? ていうか、上司は部下のミスに気付いたら指導してリカバリーやサポートをするのも仕事のうちだよね? 上司、ぶっちゃけ無能じゃない?

……なんて言っておきながら今まで部下を育てたことは一度もない漫画家業15年目の瀧波です、こんにちは。

でも、部下持ったことなくても、やっぱり思いますよ、「上司として気付いたことは本人に言えよ」って。たとえあなたが上司から見て打ち解けにくい部下だったとしても。
だってそれも仕事のうちですから。同僚にしても同じことです。後輩に言わせてる場合じゃないだろうよ。

だからあなたが最初にすべきことは、反省を捨てることです。「自分がコミュニケーションを取れてなかったからかも……」という気持ちを利き手で握りしめて、助走をつけて思いっきり遠くに投げましょう。わあ、けっこう飛びましたね〜。

それから、
「悪いのは自分じゃなくて周りだよ! 私悪くない! みんな、ふざけんなよ。気付いたことは言えよ。簡単なことだろ? 真面目にやってくれなきゃこっちが困るんだよ!」

このセリフ、5回くらい声に出して読んでくださいね。最後に机をダーンって叩くのをお忘れなく!

自分がどうしてほしいか教えてあげましょう

いい感じに気が大きくなってきたところで、じゃあどうすればいいかってことを考えていきましょう。

あなたのまわりの人たちはどうやらあんまり優秀じゃないので、このままにしておいても問題が解決することはなさそうです。だから、あなたから「自分がどうしてほしいか」ということを教えてあげる必要があります。それもできるだけ簡潔に。例えば、こんな感じです。

「私はよくミスをしているみたいです。しかも、ミスをしてしまったことに自分ではなかなか気がつくことができません。なので、私のミスを見つけたら教えてください」

どうでしょうか? とてもわかりやすいですよね? 私はこれで、じゅうぶんだと思います。

……でも、世の中には性格の悪い人がいるものです。この言葉にあれが足りないこれが抜けてると、揚げ足を取ってくるかもしれません。

なので、揚げ足防止策としていくつか言葉を追加しましょう。

「恥ずかしいことに、私はよくミスをしているみたいです。大変申し訳ありません。しかも、ミスをしてしまったことに自分ではなかなか気がつくことができません。本当に不甲斐ない思いでいっぱいです。できるだけ気付けるように努力していますが、どうしても自分の力だけでは限界があります。なので、どうかお力を貸していただけないでしょうか。お願いです。私のミスを見つけたら教えてください。本当に、こんなことを人にお願いするのは社会人として未熟極まりないと思っておりますが、 みなさまにこれ以上迷惑をおかけするわけにはいきません。どうか、どうかお願いいたします。」

どうでしょう? 鉄壁の防御と言っても過言ではないくらいガッチガチに固めてみました。暗記するのはちょっと大変ですが、100回くらい読めばたぶん大丈夫。

あ、この言葉はあくまで揚げ足防止策なので、本当にこんなことを思わなくてもいいんですよ。要はお芝居のセリフです。でも実際には思ってないことがバレると厄介なので、なるべく相手の目を見て言いましょう。そこだけがんばれば、一般人なら騙せる程度には本当っぽくなりますからね。

……というわけで、セリフがちょっと長くて面倒くさくはなりましたが、あなたがどうしてほしいかは相手に伝わるはずです。言い終わったら心の中でこう言いましょう。

「言うべきことは言ったからな! しっかりやってくれよ!」

やったほうがいいことをやってみましょう

この時点で、あなたがすべきことの9割は達成されました。おつかれさまでした! あとはゆったりと寝っ転がりながら漫画でも読んで……あっ、1割がまだ残ってましたね。さっさと片付けちゃいましょうか。

…見えますか? 私が指差す方向に、あの……さっき助走をつけてブン投げたやつ、落ちてますよね。ちょっと拾ってきてください。それ、なんでしたっけ?

「自分がコミュニケーションを取れてなかったからかも……」

そうそう、最初にそう反省しちゃってたやつですよね! 今となってみれば、完全な思い違いなんですけど。

……でも、これもあなたが悩みながら思いついた、大事な反省点であることは確かなんですよね。投げて放置しておくには惜しい。(だったら投げさせるなよって? 確かに!)

だからこれも、生かしちゃいましょう。コミュニケーションを取れてなかったなら、これからは取っていく方向にするって決めればOK!

自分の気持ちを伝えただけでもすごいのに、その上自分でも反省点をしっかり見つけて改善していこうとするなんて、すごい。えらい。すごすぎる。えらすぎる。

結論・自分が悪いと思わなくても、状況は変えていける

若いころはとかく「自分が悪い」と思いがちです。でも実際は、自分だけが悪いなんてことは世の中にそうそうないんですよ。時が経てば「あれっ、私そんなに悪くなかったんじゃん」って気付くことがほとんどです。

だから今回は、あえて「自分が悪い」と思わずに状況を変えていく方法をお伝えしました。こんなノリでいいの? って思うかもしれませんが、いいんですよ! これからの長い社会人生活、なんでもいちいち反省してたら自尊心が死にますので。

適度に他人のせいにしつつ、状況改善を目論んでください! 応援していますよ〜!

文・瀧波ユカリ
漫画家、エッセイスト。北海道生まれ、日本大学芸術学部写真学科卒業。主な著書に『臨死!! 江古田ちゃん』『ありがとうって言えたなら』等。雑誌Kissにて『モトカレマニア』連載中。

Twitter:@ takinamiyukari
公式サイト:Takinami Yukari Official Site

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