【ビジネスマナー】覚えておきたい正しいお茶の出し方

2019/02/13

対人マナー

自社でお茶出し業務の対応をしたことや、打ち合わせ等で会社を訪問した際に、お茶を出して頂いたことはありませんか? 社会人として、大切なお客様の前では、失礼のない対応を心掛けたいもの。今回は、会社に来客があったときに役立つ、お茶の出し方とマナーについてご紹介します。

お茶出し

お茶の正しい淹れ方

最近では、来客時にコーヒーやペットボトルのお茶を出す会社も増えてきましたが、いまも急須でお茶を入れてお客様にお出しする会社も少なくありません。いざというときに困らないように、まずは基本的なお茶の入れ方からご説明します。

1)お盆に茶碗と茶托をセット

お盆に人数分の茶碗と茶托を載せます。運ぶ際にお茶をこぼして茶托を汚さないように、茶碗に茶托は別々に置きます。茶托は重ねても構いません。

2)茶碗を温める

全ての茶碗に沸騰したお湯を入れ、茶碗を温めておきましょう。

3)急須に茶葉とお湯を入れる

急須に人数分の茶葉を入れます。分量は、茶碗1杯につき茶さじ1杯が目安です。その後、茶碗に入れていたお湯を急須に移し、フタをして1分程蒸らします。余計な苦みが出てしまうので、急須をゆするのは厳禁です。

4)お茶を茶碗に注ぐ

1分経ったら、茶碗にお茶を注ぎます。お茶の濃さが均等になるように、全ての茶碗に半分ほど注いでから、少しずつ順番に注ぎましょう。

お客様にお茶を出す

次は、いよいよお茶出しです。順を追って、気をつけたいポイントを解説していきます。

1)お茶の運び方

茶碗と茶托の他に、お茶がこぼれたときのために、清潔な布巾を1枚用意しましょう。お茶を載せたお盆は、胸よりやや低めの位置で持って、ゆっくりとこぼさないように運びましょう。

2)入室

お茶を出すベストなタイミングは、名刺交換や挨拶が終わり、全員が着席した頃。ドアが開いていたとしても「入室します」という合図のために、ドアを3回ノックしましょう。その後、一呼吸置いてから、片手でお盆を持ちかえ、ドアを開けます。お客様に向かい「失礼いたします」と会釈をしてから入室しましょう。会話の邪魔にならないように、静かにドアを閉めるのもポイントです。

3)お茶をセットする

入室したら、一度お盆をサイドテーブルに置きます。サイドテーブルがない場合は、会議室のテーブルの下手側、空いているスペースに置き、そこで茶碗を茶托にセットします。その際は、下座側の席の方に「失礼します」と了解を取りましょう。置き場所がなく、立ったままお茶をお出しする場合には、お盆の上で茶托に茶碗を載せます。

4)お茶を出す

お茶を出す際は、お客様の右側後方に小さな声で「失礼いたします」と言って立ち、「どうぞ」と一言添えてから、お茶をテーブルに置きます。茶碗に絵柄がある場合は、絵柄の真ん中がお客様に向くようにしましょう。サイドテーブルなどがなく、お盆を持ったままの場合は、「片手で失礼します」と言い添えると印象が良くなります。

 お茶を出す順番ですが、お客様が複数いらっしゃる場合は、上座のお客様から順番にお出しします。会議室の上座は、ドアから一番遠い一番奥の席。ただし椅子が4人掛けよりも多い場合は、入り口から遠い側の真ん中の席が上座になります。

5)退室

お茶を出し終わったら、ドアの前でお客様に向かって「失礼いたしました」とおじぎをしてから退室しましょう。女性の場合は、お盆は表側を体に向け、腰のあたりで、両手で持つといいでしょう。男性の場合は、左脇に抱えて左手を添えて持ちます。

 部屋の外に出たら、ドアを開けたままお客様のほうを向き、再度おじぎをします。そして、ゆっくりとドアを閉めましょう。

 以上が、お茶を出す基本的な流れとなります。

気をつけるポイント

せっかく覚えたマナーも、会議室の広さや状況によっては、マニュアル通りにいかない場合もあります。ただ、どんなシチュエーションになっても、丁寧に対応することを心掛けていれば大丈夫。焦らず落ち着いてお茶を出しましょう。

会議室が狭くてお客様の後ろに立ちづらい

お客様の後ろのスペースが狭い場合は、強引にマナー通りにお茶を出すのはNG。最悪の場合、お茶をこぼしたり、お客様にかけてしまうことも。そんなときは無理をせず、「こちら側から失礼します」と一言添えて、お客様の左側から、あるいは「前から失礼いたします」と言って、前から出すようにしましょう。

テーブルの上が資料でいっぱい

テーブルに資料やPC、手帳などがある場合、先ずは自社の社員に「お茶をお持ちいたしましたが、お出ししてもよろしいですか」と尋ねてから指示に従いましょう。そうすれば、資料やPCを片付けてスペースを作ってくれたり、「ここに置いてください」など、指示を頂けるはずです。

お茶をこぼしてしまったら

どんなに気をつけていても、失敗は起こるもの。万が一、お茶をこぼしてしまったら、まずはお客様の洋服や資料などを汚していないか確認しましょう。その後「大変申し訳ありませんでした」と丁重に謝罪します。そして「すぐに新しいお茶をお持ちします」と言ってから退出し、新しいお茶を準備します。

まとめ

今回は、会社で来客があった場合のお茶の出し方・入れ方についてご紹介しました。お茶を出す際には、基本のマナーを押さえることはもちろん、臨機応変な対応も求められます。ただ、どんなときも、ひとつひとつの動作を確認しながら、丁寧に対応することを心掛けていれば大丈夫。お茶出しのマナーを覚えて、急な来客の際も、しっかりと対応できるようにしましょう。

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