「惰性」の意味は? 使い方や例文を徹底解説

更新:2021/11/17

ビジネス用語

「惰性(だせい)」という言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

会話や文章などでよく見かける「惰性」という言葉、実は2つの意味があります。

普段何気なく使っているかもしれませんが、もしかすると使いどころが違っているかもしれませんよ!

そこで今回の記事では「惰性」の2つの意味と、使い方や例文をご紹介します。

惰性の2つの意味をきちんと把握して、恥ずかしくない社会人デビューをしましょう!

惰性の意味とは?


惰性(だせい)で使われる「惰」という漢字には「だらける」という意味があります。

「惰眠(だみん)」や「怠惰(たいだ)」などという言葉にも使われているため、知っている人もいるのではないでしょうか。

「惰性(だせい)」には大きく2つの意味があります。

詳しく見ていきましょう。

「今まで続いてきた習慣やクセ・勢い」という意味

1つ目は人が「今まで続いてきた習慣やクセ・勢い」という意味です。

たとえ、やる気や熱意を保てなくても、ある行動を始めた当初と比べて、その習慣を辞めることができずに続けてしまっていることを表します。

上記のように「なんとなく」または「ズルズル」というニュアンスで使われがちなので、あまりいいイメージがないかもしれません。

似たような言葉はあるの?

似たような意味で使われている言葉に「漫然」「ダラダラ」という言い方があります。

「物体が同じ運動状態を続けようとする性質」という意味

2つ目の意味は「物体が同じ運動状態を続けようとする性質」です。

この場合の「惰性」は主に「物体」に対して使われます。

止まっている物体は、外から力を加えなければそのまま止まり続けますよね。

しかし、動いている物体は、外から力を加えなければそのまま動き続ける、ということです。

身近な例だと、ジェットコースターが挙げられます。

類語表現

物体に対して使う惰性(だせい)の場合は、物理で使われる「慣性(かんせい)」が類語表現です。

惰性の使い方と例文

惰性(だせい)の一般的な使い方は、物体の動きや状態に対しては「慣性(かんせい)」人の行動やモチベーションに関するものに対しては「惰性(だせい)」を使うケースが多いことから人に使うか物体に使うかどうかで意味が変化するということを覚えておくと役立ちます。

以下では、2つの意味を考慮した使い方を例文付きでご紹介します。

今までの習慣や癖という意味

・以前ほどの熱意は無いが、惰性で野球を続けている。 

・学生時代からの恋人と惰性で付き合っている。

・惰性的に仕事をしていては、生産性はいつまでも上がらない。

・友人からの誘いに惰性で返事をしてしまった。

・夢や目標もなく惰性的に生きてしまっている。

物体が同じ運動状態を続けようとする性質という意味

こちらの意味で「惰性(だせい)」という言葉が使われている場合、「慣性」という言葉に置き換えて使っても構いません。

・重力のない宇宙空間では、投げたボールが惰性(慣性)で飛んで行ってしまう

・アクセルから足を離しても、車は惰性(慣性)で動き続けた。

惰性の対義語とは?

「惰性(だせい)」という言葉だけで見ると対義語がないと言われています。

しかし、「惰性的(だせいてき)」という言葉の場合は以下のような言葉が対義語として挙げられるので、覚えておくと便利です。

まとめ

惰性(だせい)という言葉には「今まで続いてきた習慣やクセ・勢い」という意味と「物体が同じ運動状態を続けようとする性質」という2つの意味があることがわかりました。

同じ言葉でも、人と物体に対してだと全く異なった意味を持つため、混乱してしまいますよね。

この記事を参考に「惰性」という言葉を正しく使い、表現の幅を広げてみてください!

執筆:Click&Clack

学生時代から執筆活動を開始し、図書館や書店、出版社での勤務を経て現在はフリーライター。得意ジャンルは日本語や観光に関するもの。別名義でコラムやエッセイの執筆経験も多数。

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