青天井の意味や使い方は? 例文を交えて解説!

2018/11/14

ビジネス用語

青天井とは、株式相場の世界でよく使われる言葉で「物の値段や取引相場が天井知らずに長期間上がり続ける状態」をあらわしますが、実は金融商品にだけ使う言葉ではありません。今回は「青天井」の意味や使い方についてご紹介します。

青天井

「青天井」とは? 意味や語源は?

『広辞苑』では「青天井」を下のように説明しています。

あお-てんじょう【青天井】
(1)(青空を天井に見立てていう)青空。野天。
(2)(青空は果てしなく高いことから)物の値段や数値が無制限に上がること。天井知らず。
「このところ株価は――」
(『広辞苑 第六版』P.16より引用)

(1)の意味の「青天井」は文学作品などにはよく登場する表現です。

・英語では「groundlings」、日本語で「平土間席」と呼ばれるが、ここは座席とは名ばかりで、実際は青天井の立ち見席である。
(『イギリス文学入門』より引用)

ここでの「青天井」は、『広辞苑』の説明(1)にある「露天」の意味になります。

(2)の意味の「青天井」は、特に投資業界・金融業界でよく使われます。

・円の信認を保つためにも、青天井で買い入れを続けるわけにはいかない。
(『Bloomberg』2017年8月31日,記事「超円高は再来せず、突出した魅力欠ける日本には杞憂(きゆう)-加藤元財務官」より引用)

この「青天井」は『広辞苑』の説明(2)にある「天井知らず」という意味で、「際限なく金融商品の買い入れを行うことはできない」ということになります。

一般的には、「青天井」は「制限なく上昇すること」「限界が感じられない様」という、『広辞苑』で説明される(2)の意味で使われることが多いようです。特に金融商品が日々値を上げ、限界が見えないような状態のときによく耳にする表現ですが、青天井と表現されるのはなにも投資関連のことだけではありません。例えば「夏の気温」などについても使われることがあります(後述)。

「青天井」の使い方

「青天井」を使った例文をあげてみましょう。

1.すがすがしいほどの青天井に心も晴れる。

2.次回の芝居は青天井の劇場で公演することが決まった。

3.このところアメリカの株価は青天井で上昇している。

4.東京の人口増加は青天井の勢いだ。

5.この暑さ、青天井? 青梅40.8度
(『日本経済新聞』2018年7月24日,記事タイトルを引用)

6.青天井で人員を増やすことはできない。

「1」は『広辞苑』の説明(1)にある「青空」という意味。「2」も『広辞苑』の説明(1)
に当たりますが、この場合は「野天」の意味になります。「3」から「6」は『広辞苑』の説明でいえば(2)に当たる、「際限なく上昇すること」「限界が見えないような勢いで上がること」という意味で使われています。

株式用語での「青天井」とは?

株式市場では「株価が天井知らずに上昇すること」を「青天井」といいます。個別銘柄について、例えば「任天堂は青天井だ」といえば、それは「任天堂の株式価格が天井知らずに上がっていく様」を指しています。また「青天井相場」という言葉が使われることがありますが、これは「青天井」の意味そのままに「上値の限界が見えないような勢いで株価が上昇する相場の状況」をあらわしています。

まとめ

一般的に「青天井」は「物の値段や数値が無制限に上がること」「天井知らずに上昇する様」という意味で使われています。しかし、「青天井」には「青空」や「野天」という意味も含まれているので、シチュエーションによってうまく使い分けることが大事になります。この機会に、青天井」には2つの意味があることを覚えておくと、いろいろなシーンで役に立つかもしれませんね!

(高橋モータース@dcp)

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