考察とは?意味や書き方をわかりやすく解説【例文つき】

更新:2024/03/12

ビジネス用語

考察とは 意味や書き方 例文つき

「考察」とは「よく調べて考えること」という意味を持つ言葉。レポートや卒論を書く際に聞いたことがある言葉かもしれませんね。

一般のビジネスシーンにおいても、報告書やプレゼン資料の作成などで、論理的に自分の考えを述べたい時に必要となるのが考察です。

では具体的に、考察とは一体どんなことをすればいいのでしょうか。

今回は、考察の意味や実際の書き方が分かる例文、意味が似ている類義語をご紹介。「まとめ」「結論」「結果」といった言葉との違いについても解説しますので、この機会に理解を深めておきましょう。

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考察の意味

考察の意味とは

広辞苑無料検索サイトによれば、「考察(こうさつ)」とは、

物事を明らかにするためによく調べて考えること。「若者文化について―する」
(引用:広辞苑無料検索「考察」)


とあります。

考察には単に「考える」だけでなく、物事について「よく調べて」、調べた事実から何が言えるのかを考える、というニュアンスが込められています。

したがって、自分の考えや思いを述べただけの感想や答えだけでは考察とはいえません。

自分の考えの裏付けとなる具体的な実験や調査データなどを提示し、その事実に基づいて論理的に述べることが求められるのです。

つまり、自分の考えを提示する時に「どのようにその考えを導き出したのか」を示す根拠が求められるのが「考察」だと言えるでしょう。

考察とまとめ・結果・結論との違い

考察 まとめ・結果・結論 違い

考察と似た言葉に「まとめ」という言葉がありますよね。

ネット上のwebメディア等でもよく見かける「考察」や「まとめ」ですが、実際にどちらを使えばいいのか分からず混乱する人もいるでしょう。

さらに「結論」や「結果」という言葉も似ていて混同しがちです。それぞれの違いを以下にまとめました。

論理的なプロセスの順番に解説しますが、まずは「結果」から始まります。

■結果
実験や分析により判明した事実。調べてどうだったのかの調査データ。

■考察
結果(事実)から何が見えてきたか、どんなことが言えるのかを考えること。

■結論
結果から考察を通して、導き出したまとめとしての考え。

■まとめ
全体の内容を簡潔に集約したもの。ただし論文においては「結論」に至るまでのアプローチ方法や考え方の全体概要を冒頭で短く表現することが一般的。


論文やレポート、ビジネスでの報告書などで論理的に記載する場合には、「結果→考察→結論」の順序で進めるのが基本の流れです。

それに対して「まとめ」は長かった内容を分かりやすく簡潔に集約したもの、という意味合いでより幅広いシーンで用いられています。

考察を使うシーン

考察を使うシーン

「考察」という言葉を使う代表的なシーンは、論文やレポートの作成です。学生のあなたは取り組む機会が多いのではないでしょうか。

論文やレポートは単なる感想文とは異なり、実験や調査を行った結果に基づいた考察が行われます。そして最終的な結論に持っていくという流れです。

また、考察はビジネスシーンでもよく使用されています。具体的には報告書やプレゼン資料の作成などが挙げられます。

例えば研修報告書なら、研修で得られた内容を受けて「どのように自分の業務に活かし、発展させていくか」を考察するケースなどが考えられます。

あるいはプレゼン資料の場合、説得力を持たせるためには根拠となるデータが不可欠。そのデータに納得感のある考察を加えて内容をアピールしていけば、聞き手をグッと惹きつけるプレゼンとなっていくことでしょう。

考察の書く上でのポイント

考察の書き方

「考察」は、「結果」と「結論」をつなぐ橋渡しを担うものと考えてよいでしょう。

「結果」というのはいわば客観的な事実ですから、例えばプレゼン資料の作成においては裏付けとなる具体的なデータ資料を用意します。

その資料に対して「◯◯であることが考察される」のように考察を加え、説得力のある結論へと持っていく流れにするといいです。

「結果・考察・結論またはまとめ」の流れと仕組みを意識しながらデータや資料をよく調べ、結果に至った要因について考えることが、より良い考察を生み出す最初の一歩になるでしょう。

考察の書き方例文

考察の例文

具体的な考察の書き方が分かる例文をご紹介しましょう。

一例として「なぜ今年の夏に麦茶の売上が上がったのか」というテーマを想定してみます。

「考察」では、「なぜ今年の夏に麦茶の売上が上がったか」について、理由や根拠を具体的に述べていく必要があります。

麦茶の売り上げが上がった理由として「気候」が関係しているのではないかと仮説を立てた。

そこで気候データについて調べてみると、図Aのとおり今年は例年に比べて平均気温が◯℃高く、猛暑が続いていたことが分かった。さらに図Bから分かるとおり、熱中症患者数も増えている。

この結果からTV報道等の影響もあり、人々の熱中症に対する意識が高まり、ミネラルを多く含む麦茶を手に取る人が増えたと考察される。

そもそも麦茶はノンカフェインで子供から高齢者までなじみ深く、紅茶やアイスコーヒーと比べても夏の水分補給に適した飲み物として知られている。

よって、今年の夏に麦茶の売上が上がったのは猛暑と熱中症の増加が関係しているという結論に至った。

考察と意味が似ている類義語

考察 類義語

考察と意味が似ている類義語には、

・検討
⇒物事を詳しく調べ考えること。

・解析
⇒物事を分析して論理的に明らかにすること。

・考慮
⇒判断の際にいろいろな要素を考え合わせること。

・勘案
⇒いろいろと考え合わせること。

・見解
⇒物事に対する見方や考え方。


などがあります。

まとめ

考察には、「結果」を踏まえて自分の考えを論理的に述べる役割があることが分かりました。

ビジネスシーンでは、学生時代以上に論理的な意見や説明を求められる場面が増えてくるため、考察する力は欠かせません。

日々のプレゼンやレポートでも考察を正しく述べ、自分の考えや意見をより厚みのあるものにしていきましょう。

(マイナビ学生の窓口編集部)



学生の窓口編集部

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