「おられる」「おられます」の意味と正しい使い方【例文あり】

更新:2019/08/06

対人マナー

「おられる」「おられます」の基本となる言葉は「いる(居る)」です。「いる(居る)」は存在、つまり「そこにある」ということを表す言葉で、相手を尊敬して表現する場合に「おられる」「おられます」を使います。​尊敬語や謙譲語を正しく使うのはなかなか難しいことですが、上司や目上の人、お客様、取引相手などとコミュニケーションをはかる場合、絶対に避けては通れないのも事実です。今回は存在や状態を表す「いる」の尊敬語である「おられる」「おられます」について考えてみましょう。

「おられる」「おられます」とは?

「おられる」「おられます」は形を変えると「おる」「おります」で、自分が「いる」「……している」ことを丁寧に表現する言葉になります。「られる」を付けるか付けないかで、相手を敬う言い方になるのか、あるいは自分や身内など、自分の側に立つ存在を丁寧にする言い方になるのか全く違う表現になるので注意しましょう。

「おられる」「おられます」の使い方

「おられる」「おられます」は、他者(自分と自分の側ではない)の存在や状態に尊敬をこめて表現するときに使う言葉です。実際にはどのような場面で用いられるのでしょうか。「いる(居る)」「……の状態にある」ということを表現する言葉で、たくさんの使い方ができるので例を挙げてみましょう。

1.誰かに取引先の社長がどこにいるか尋ねられて-「○○社の社長が応接室におられます。」
2.取引先担当者の○○さんを訪問して-「○○さんはおられますか?」
3誰かに○○さんの住んでいる場所を説明するとき-「○○様はこちらに住んでおられる。」
4.学生Aが教師から伝言を受けて-「先生が○○さんを呼んでおられる。」
5.○○さんが過去に所属していた部署を示して-「○○さんはこちらの部署におられました。」

「おられる」「おられます」は、以上のように表現することができます。ただ、少し堅苦しい感があるのは否めません。少しやわらかい印象にしたい、などの場合には「いらっしゃる」「いらっしゃいます」に置き換えることでソフトな印象になります。

言葉を正しく理解し、気持ちの伝わる敬語表現ができることは、社会人としてきちんと評価してもらえる第一歩です。「おられる」「おられます」を含め、意味と使い方を理解してきちんと敬語を使いこなしましょう。

・執筆:山岸りん
短大卒業後、自動車ディーラーをはじめ金融関係、介護関係、保育、学習塾と幅広い業種での経験があり、現在は学習塾で小学生の学習に携わっています。

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