メールでアポイントを取る際の書き方と例文は?

更新:2022/11/28

電話・メール

「アポ取り」とは、面談や商談の約束を取りつけることを意味する言葉。大学生は教授へのアポの取り方のマナーが分からず困ってしまうケースがとても多いようです。

また、ビジネスシーンでは特に営業職にとってアポ取りは重要なお仕事の1つ。アポイントを取れるか否かが業績に直接結びつくためです。

最近では、アポ取りの手段は電話のみならずメールでのやり取りも主流になりつつあります。そこで今回は、メールでのアポの取り方について、【大学生向け】と【社会人向け】に分けて詳しく解説。すぐに使えるメール文例もご紹介しますので、是非参考にしてください。

教授へのアポの取り方とメール例文【大学生向け】

大学生なら、授業やゼミの内容や、レポートの質問などで教授(教員)に面談の機会をもらいたいことがありますよね。ここでは大学生向けに、教授にメールでアポを取りたい時のポイントや例文をご紹介します。

最初にお伝えしたいのが、教授にメールを送る時の最重要ポイントは「要点を簡潔に、分かりやすく」です。ですがいくら簡潔にといってもマナーを忘れてはいけません。

=教授へのアポ取り4つのポイント=

・大学のメールアドレスを使う
・件名は内容が分かるように
・宛名を書き、しっかり名乗る
・簡潔に面談の目的と日時候補を書く

この順番で解説した後、「アポ取りメールの文例」「教授から返信が来た時の文例」をそれぞれご紹介していきます。

大学のメールアドレスを使う

大前提として、教授にメールを送る際は「大学のメールアドレス」を使うようにしましょう。教授のところには日々たくさんのメールが送られており、中にはウイルスが含まれた悪質なメールが混ざっていることも。その中で大学のメールアドレスから届いたものは、教授の方でも安心感を持って開くことができるためです。

それに、スマホのメールアドレスから送った場合、せっかく教授に返信してもらっても「迷惑メール対策」で弾かれてしまうトラブルが続出しています。「送った・送らない」のトラブルを避けるためにも、大学のメールアドレスを使う方が賢明です。

件名は内容が分かるように

次に注意したいのが「件名」です。

×件名のNG例

「ご相談があります」
「質問です」

教授のメールボックスに、こんな件名が並んでいたとしたらどうでしょうか。どれが何のメールなのか、区別がつきませんね。

○件名の良い例

「ゼミでのリポートに関する面談のお願い(経済学科3年 田中裕二)」
「卒論についてのアポイントのご相談(経済学科3年 太田光)」

このように、メールを開く前から「面談したいんだな」と分かってもらえるような件名がベターです。

宛名を書き、しっかり名乗る

いよいよメール本文を入力していくわけですが、最初に宛名を明記します。

「経済学科 鈴木先生」
あるいは「鈴木先生」だけでもOKです。

「…そもそも鈴木先生のアドレスに送っているのに、宛名って必要?」

と思われるかもしれませんが、宛名を意識して書くことで、誤送信があった時に気づくことができます。繰り返しになりますが、教員には毎日何十通もの大切なメールが届いています。その中には別の教員に送るべきメールを謝って鈴木先生に送ってしまっているケースも。教員の側からすると宛名が明記されていることで「これは確かに自分宛のメールだな」と認識しやすいのです。

宛名を書いたら、挨拶とともにしっかり名乗ることも大切。挨拶は「こんにちは」ではなく、

「お忙しいところ恐れ入ります。」
「お世話になっております。」
「いつもご指導いただき、ありがとうございます。」

などがいいでしょう。続いて名乗るときは、

「経済学部経済学科3年の田中裕二と申します。」
「〇〇ゼミを受講している経済学科3年の田中裕二です。」

といった具合に、分かりやすく自己紹介しましょう。あわせてメール最後の「署名」も丁寧に。署名の方では万一のために携帯電話の番号や、学籍番号なども入れておくと間違いありません。

簡潔に面談の目的と日時候補を書く

教員の側からすると「メールの用件は何なのか」を早く知りたいため、できるだけ簡潔に「面談を希望する目的」「日時候補」を書いていきます。

日時については、教員の方に都合のいい日時を何点か出してもらう方法もありますが、こちらから3点ほど候補を絞って提案することで、教員が選択しやすくなるメリットもあります。本記事では、こちらから候補を提案するスタイルで例文を作っています。

もし急ぎの内容だった場合、当日に話したいこともあるかもしれません。ですが教授も予定が詰まっているはずですので、当日のアポはなるべく避けるべきです。どうしても当日に相談したいときは、メールではなく授業の前後に声をかけるなど直接コンタクトを取ってみてはいかがでしょうか。

教授へのアポ取りメールの文例

それでは教授へのアポ取りを想定した文例をご紹介します。

件名:卒論についてのアポイントのご相談(経済学科3年 太田光)

経済学科 鈴木先生(←様は不要)

いつもご指導いただき、ありがとうございます。 経済学科3年の太田光と申します。

現在、卒論のテーマ決めの最終段階にきており、鈴木先生に相談したい点がございます。つきましては研究室にて、30分ほど面談の機会をいただくことは可能でしょうか。 (←面談の機会を下さい、ではなくお伺いを立てる形がベター)

■日程の候補を挙げさせていただきます。
・10月1日(木)午後
・10月2日(金)15:00以降
・10月5日(月)終日可(←時間は幅広く取った方が調整しやすい)

■当日お伺いしたい点は以下の2点です。
・テーマ候補となる〇〇の過去の研究について
・〇〇と△△のどちらが良いか
(箇条書きは簡潔なので好まれやすい)

上記の日程で難しい場合、ご都合の宜しい日程を何点かご指示いただければ調整させていただきます。大変お忙しいとは存じますが、何卒お時間をいただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。

******************
経済学部経済学科3年
太田光(学籍番号123456)
メールアドレス:
携帯番号:
******************

教授から日程の返信が来た時のメール文例

上のようなメールを送ったところ、教授から無事に返信をいただけたとします。その時にはなるべく早く確認のメールを送りましょう。「10月2日の15:00で面談可能」との回答があったと想定して、確認メールの文例をご紹介します。

件名:Re 卒論についてのアポイントのご相談(経済学科3年 太田光)
(↑あまりReが連なっているのでなければ、そのままの方が分かりやすい)

経済学科 鈴木先生

早速にご連絡いただきありがとうございます。 経済学科3年の太田光です。
それではご指示いただきました日時にて、研究室を訪問させていただきます。

■日時:10月2日(金)15:00〜
(所要時間:30分程度)

■当日の内容:卒論テーマについて
・テーマ候補となる〇〇の過去の研究について
・〇〇と△△のどちらが良いか
(↑事前にお伝えしておくと当日スムーズです。)

お忙しい中調整いただきありがとうございます。
では当日よろしくお願いいたします。

******************
経済学部経済学科3年
太田光(学籍番号123456)
メールアドレス:
携帯番号:
******************

業績に結びつくアポの取り方とメール例文【社会人向け】

ここからは、社会人向けにメールでのアポの取り方について解説していきます。

営業では「アポイントが取れた時点で商談の半分は成功している」ともいわれます。お客様が貴重な時間を割いてまで話を聞いてくれるのですから、紹介する商品やサービスがお客様のニーズに合致さえすれば、商談が成功する可能性は高くなるはずです。

しかし、先ほどまでの教授へのアポ取りと大きく違う点は、営業の場合はアポイントを取るまでのハードルが高いこと。そう簡単に約束を取りつけることはできませんし、そもそもメールを読んでもらうことすら難しい状況です。

そこで、ビジネス営業においては、アポイントメールを送る前段階から工夫が必要となります。

=営業でのアポ取り3つのポイント=

・まずお客様との接点を作る
・お客様が求めている商品やサービスをリサーチ
・メールの件名を工夫する

この順番で解説した後、「ビジネスでのアポ取りメールの文例」をご紹介していきます。

まずお客様との接点を作る

アポイントメールを作成する上で最初のハードルになるのは、ずばり「読んでもらえるかどうか」。知らない宛先から来るメールは、ほぼ読まれずに削除されてしまうでしょう。ですから、アポイントを取る前段階で自己紹介をして、怪しまれないようにしておく必要があります。

常日頃からご挨拶をするなどして顔なじみになっておくこと、あるいは保守サービスを通じて課題を伺うなど、接点を持っておくことがポイントになります。

お客様が求めている商品やサービスをリサーチ

お客様や取引先が購入を検討している商品であること、あるいは導入を検討しているサービスであるということも、アポ取りの成否を決定するポイント。常日頃からこまめに訪問したり、他サービスの保守点検などで出入りしたりしながら、他に必要としている商品(サービス)はないかリサーチしておきましょう。

メールの件名を工夫する

メールを書き出す際に重要ポイントとなるのは、メールの件名。先ほどの教授へのアポ取りと同じように「用件がすぐに分かる」方がベター。さらに、ビジネスシーンでは「何だか読みたくなる」ように工夫を加えることも大切です。

●メールの件名の例

・【新商品のご紹介について】マイナビ田中
・【お打合せの時間をいただけないでしょうか】マイナビ太田
・【マイナビ】好評販売中の最新モデルご案内


実例を見ると【かっこ】を使うケースが多いようです。2つ目の【お打合せの時間をいただけないでしょうか】もなかなかのインパクトですね。それから「マイナビ」のように会社名やブランド名を入れ込んでアピールするケースも多いです。

どれが正解というのは難しいですが、何となく目を惹くものがあってメールを開いてもらう、これがアポ取りの第一関門です。では実際に、アポイントメールの作成へ取りかかりましょう。

ビジネスでのアポ取りメールの文例

<文例1:既存のお客様へ新商品を紹介したい>

件名:
新商品のご紹介に関するご面談のお願い

本文:
○○株式会社 ○○課
課長 ○○様

平素より格別のお引き立てをたまわり、誠にありがとうございます。
○○株式会社の○○です。
先日は、○○の件で貴重なお時間をいただきまして誠にありがとうございました。

本日は、先日のお話にもあがりました、○○の問題を解決するために弊社が開発した
新商品につきまして、改めてご説明の機会をいただきたくご連絡を差し上げました。
ご多忙の中誠に恐縮ではございますが、以下日程の中から
○○様のご都合のよい日程をお聞かせいただければ幸いです。

第一希望:○○月○○日 10:00~11:30
第二希望:○○月○○日 14:00~15:30
第三希望:○○月○○日 15:00~16:30

・弊社訪問者
〇〇部 〇〇課 〇〇 他3名

上記にてご調整が難しいようでしたら、○○様がご対応可能な日程を
いくつか候補としてご返信くださいませ。

******************
(署名)
******************


<文例2:新規のお客様へ新商品を紹介する面談のお願い>

件名:
業務を大幅に改善させる経理ソフトのご紹介

本文:
〇〇株式会社 〇〇部
〇〇様

貴社におかれましては、ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。
○○株式会社の○○と申します。

この度は○○株式会社様からのご紹介に預かりまして、
弊社の新商品をぜひ貴社のご担当者様へご紹介させていただきたく
ご連絡を差し上げました。

従来の弊社の商品を大幅に改良させた新しい○○は、
経理の業務を大幅に削減させ、貴社の業績アップに
必ず貢献できるものと考えております。
お忙しいこととは存じますが
ぜひ一度、ご紹介をさせていただけましたら幸いです。

ご多忙とは存じますが、担当者様のご都合のよろしいお時間を
お聞かせいただけますでしょうか。

第一希望:○○月○○日 11:00~11:45
第二希望:○○月○○日 14:00~14:45
第三希望:○○月○○日 15:00~15:45

・弊社訪問者
〇〇株式会社 〇〇部 〇〇 他2名

上記日程のほかにも調整させていただきます。
何卒ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。

******************
(署名)
******************


なお、コロナ禍以降はオンライン面談が急速に増えており、遠方でも関係なく円滑にコミュニケーションできるようになっています。オンライン面談を行う時のメールでは、

「zoomにて30〜40分程度、ご提案の機会をいただくことは可能でしょうか。」

といった具合にアポ取りをしていくことになります。

まとめ

今回はメールでのアポの取り方について、【大学生向け】と【社会人向け】に分けて例文とともに詳しく解説してきました。

ビジネスマナーを伴うメールは、友達同士のLINEのようにスラスラ…というわけにはいきません。今回ご紹介したような例文をベースに、相手との関係性や目的、タイミング等を考慮したうえで好印象なメールに仕上げていきましょう!

文:マイナビ学生の窓口編集部

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