「よろしくお願い申し上げます」「お願いいたします」のビジネスの場における正しい使い方

2018/07/24

対人マナー

ここでは「よろしくお願い申し上げます」「お願いいたします」という2つの言葉について、正しい使い方をご説明します。

「よろしくお願い申し上げます」「お願いいたします」の正しい使い方

「よろしくお願い申し上げます」

「よろしくお願い申し上げます」の「よろしく」は、形容詞の「よろし」の連用形です。「よろし」は、「まあいいでしょう」または「悪くはないですよ」「許容範囲内ですね」という意味。曖昧な意味合いから、承諾をお願いする言葉として「よろしく」が使われるようになりました。

 そして「よろしくお願い申し上げます」の「申し上げます」は、江戸時代から使われていた言葉です。江戸時代に使われていた「申す」は、「申し」(言う)のへりくだった言葉「申し上げます」と同義語。この「申す」は江戸時代以降長い間途絶えていた言葉ですが、明治後期から大正時代にかけて、電話の交換手が相手に失礼がないように「申し上げます」と言ったことが始まりだといわれています。ちなみに、電話で使う「もしもし」は「申す申す」が変化したものです。 

「お願い申し上げます」と「お願いいたします」どちらが正しい?

「よろしくお願い申し上げます」と「よろしくお願いいたします」という、2つの表現。使い分けで迷ったことがあるという方は多いのではないでしょうか。「申し上げる」は「言う」の謙譲語で、「いたします」は「する」の謙譲語です。どちらも丁寧な言葉なので、両方ともビジネスシーンで使えます。

 ただし厳密には、「何かを申し上げる(言う)」ことと「何かをしていただく(する)」ことの違いがあります。お礼や挨拶、お詫びの際には「よろしくお願い申し上げます」を使い、相手に何かを「する」ようにお願いするときには「よろしくお願いいたします」を使用するのが一般的です。

また、目上の人や上司へメールなどを送る際にも「よろしくお願い申し上げます」の方がよいでしょう。「よろしくお願いいたします」は事務的で、相手に指示をしているような印象がぬぐえません。 

例文から使い方を学ぼう

文章の意味や使い方を知ったところで、具体的な文例からさらに理解を深めましょう。

・例:よろしくお願い申し上げます

「ご多忙の中、ご面倒をおかけして誠に申し訳ございません。何卒、よろしくお願い申し上げます」

「何卒、ご理解賜りますよう、よろしくお願い申し上げます」

「先日は、美味しいディナーをご馳走になりまして誠にありがとうございました。今後ともご指導のほど、よろしくお願い申し上げます」

「この度のプロジェクトでは丁寧な対応をしていただきまして、誠にありがとうございました。今後ともよろしくお願い申し上げます」

「先日は、ゴルフコンペで大変お世話になりました。今後ともご指導のほど、よろしくお願い申し上げます」

「先日はご多忙の中、創業10周年記念パーティーにご出席くださいまして、誠にありがとうございました。今後ともご愛顧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます」 

・例:よろしくお願いいたします

「どうかご検討くださいますよう、よろしくお願いいたします」

「どうぞご理解くださいますよう、よろしくお願いいたします」

「ご検討のうえ、ご返答いただけますよう、よろしくお願いいたします」

「ご確認のほど、よろしくお願いいたします」

「ご対応のほど、よろしくお願いいたします」

「ご配慮のほど、よろしくお願いいたします」

 まとめ

「よろしくお願い申し上げます」「お願いいたします」という2つの言葉。結論としては、どちらを使っても良いということでした。しかし頭の隅にでも、「何かを申し上げる(よろしくお願い申し上げます)」と「何かをしていただく(よろしくお願いいたします)」の微妙な違いを入れておいてください。それだけで、違和感のない対応ができるようになるのではないでしょうか。


執筆:ヤマダ ユキマル

広告代理店を経て、求人サイトのコンテンツライター、ビジネス関連サイトのライターとして活動中。

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