返信用封筒の正しい書き方を紹介!行と宛はどっちを書くのが正解?

更新:2023/09/20

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書類などを相手から自分宛に送り返してもらいたい場合、「返信用封筒」を送ることになります。学生のうちは、返信用封筒を送る機会は少ないかもしれませんが、社会人になると取引先に送る機会が増えていきます。そこで今回は、社会人になる前に覚えておきたい「返信用封筒の書き方やマナー」をご紹介します。

返信用封筒とは

返信用封筒は、その名のとおり「相手から自分宛に送り返してもらうための封筒」です。例えば、相手に押印してもらう必要のある書類を送り、それを送り返してもらう場合などに用います。

◆返信用封筒を使うメリット◆

・相手が封筒を用意する手間を省くことができる
・返送されるまでの時短につながる
・相手の記載ミスによる配達トラブルを防ぐ

返信用封筒を使えば「できるだけ早く、確実に」書類のやりとりができる上、先方にお手間をかけさせないメリットもあり、まさに一石二鳥なのです。

あらかじめ決まったフォーマットの返信用封筒を用意している企業もありますが、今回は自分で返信用封筒を作成することを想定して、ご説明します。

返信用封筒の準備と書き方【具体例あり】

では返信用封筒に使う封筒サイズや書き方、切手の貼付まで順番に見ていきましょう。

封筒サイズと宛名の書き方

返信用封筒はシンプルな茶色の封筒か、白色の封筒を用いるのが一般的。ただし会社専用の封筒(ロゴ入りなど)があればそれを使用します。封筒のサイズは、送り返してもらう書類がどんなものかによって最適なものをチョイスしましょう。

●書類を折るのがNG、あるいは書類の量が多い
⇒A4サイズの書類ならば、角2(かくに)封筒(約240×332mm)

●書類は折ってOK、あるいは書類の量も少ない
⇒定型封筒と呼ばれる長3(ながさん)封筒(約120×235mm)

長3封筒とは、A4用紙を三つ折りにすれば入るサイズ。とてもポピュラーな定型封筒なので、返信用封筒としてもよく用いられています。

返信用封筒の宛先には、以下の例のように自社の所在地・会社名・部署名・自分の名前を書きます。

返信用封筒見本

上図の左が角2封筒に横書きで、右が長3封筒に縦書きで記載した例となります。また、返信用封筒には相手の住所や名前などを書く必要はありません。

名前の後は「行」と「宛」どっちが正解?

上の例では、自分の名前の後は「行」となっていますね。正確には「行」と「宛」はどちらが正解なのでしょうか。

実は、「行」と「宛」はどちらが絶対にダメということはありません。そのため「○○宛」と書くこともあるようですが、「○○行」と書くのがビジネスシーンでは適切とされています。実際に「○○行」の方が多く使われている印象もあるためこちらでご紹介しています。

切手を忘れずに!

宛先を書いたら切手を貼りますが、これが意外に忘れがち。切手の貼り忘れは相手に失礼になるばかりか、手間を掛けてしまうことになりますので、特に注意しましょう。

加えて、切手の金額が誤っていないかもご注意を。

角2封筒の場合
⇒定形外郵便物の扱いになるので、50g以内なら120円、100g以内なら140円。

長3封筒の場合
⇒定形郵便物の扱いになるので、25g以内なら84円、50g以内なら94円。

※2023年5月現在

あらかじめ書類の重量を確認し、料金が切り替わるギリギリの場合は「もしも」を想定して、多い方の切手を貼っておくと安心です。

返信用封筒の準備はこれでOK。こちらから送付する封筒に入るよう、丁寧に2つ折りまたは3つ折りにして同封しましょう。

角2封筒を使う場合は、書類が折れ曲がったりしないように書類をクリアファイルに入れて送ることもポイントです。クリアファイルは送り返してもらうときにも役立つので、忘れずに入れておくといいですね。

個人用の返信用封筒の書き方

ここで、プライベート用途で使う返信用封筒の書き方もご紹介しておきます。会社との違いは「会社名・部署名」がないということだけで、基本的な書き方は一緒です。

以下の例のように自分の住所と名前を書いて、最後に「行」です。

例)
東京都世田谷区○○1-2-3
鈴木 一郎 行

この場合も「〜行」と「〜宛」で迷ってしまうかもしれませんが、結論としてはどちらでもOK。「どちらがマナー違反」といったことは無いようですので、今回は先ほどと同様「〜行」でご紹介しました。

返信用封筒を送り返す側のマナーと注意点

次は、返信用封筒が相手から送られてきたときに、どのように記入すればいいかを解説していきます。送り先の住所や氏名などはあらかじめ書かれているため楽々なのですが、ポイントは名前部分の「〜行」をきちんと敬称に書き直すことです。

名前部分の「行」の消し方

ごくまれに、名前部分の「〜行」をぬりつぶすように消す人もいるようですが、これはNG。丁寧に二重線を使って消しましょう。二重線については横書きなら横線2本、縦書きなら縦線2本で消すのが正しいマナーとされています。

ただし「斜線」もビジネスシーンではよく見かけるため、失礼には当たらないと考えられます。斜線にする場合は右上から左下に向けて、斜めに2本引くようにします。

「御中」「様」の書き方

「〜行」を二重線で消したらその近くに寄せて、企業宛てならば「御中」、個人宛てなら「様」と書きます。この敬称の書き直しはひと手間にはなりますが、相手のことを敬った形式にできる大事なマナーです。この書き直しがあるかないかで印象は全く違いますから、必ず実行するようにして下さい。

「御中」「様」記載例

なお、「御中」と「様」を両方書くことはしません。会社名や部署名で終わっている場合には「御中」、個人名まで書かれている場合には「様」のどちらかを書けばOKです。

NG例)

株式会社▲▲ 営業部 御中 ←御中は不要
田中

もう1点、注意点として「〜行」がなく「〇〇係」などで終わっているものもあります。その場合「係」は消さずに、続けて「御中」を加筆します。「〇〇係 御中」となるわけですね。よくあるパターンですので、是非覚えておきましょう。

返信用封筒の裏に自分の住所は必要? 

返信用封筒の裏に自分の住所や名前を書くべきかーー答えはYesです。 返信用封筒には正確な送り先が書いてあるため、裏面の記載に関わらず相手にはきちんと届きます。宛て先不明で戻ってくることもないでしょう。ですが、差出人の住所や名前は書いておくのがマナーです。

封筒の裏面に、会社なら自社所在地と社名、部署そして自分の名前を書きます。自宅なら住所と名前を丁寧に書いてからポストに投函しましょう。郵便番号も忘れずに。

まとめ

今回は、返信用封筒の書き方やマナーについて解説しました。自分の名前の後に「〜行」と「〜宛」のどちらを書くかは、ビジネスシーンでは「~行」が適切とされています。また返信用封筒を送り返す際には、「~行」を敬称に書き直すことを忘れないようにしましょう。

社会人になると返信用封筒を送る機会、送られてくる機会が増えます。社会人1年目で焦って失敗しないよう、返信用封筒のマナーをしっかりと覚えておくといいですね。

(マイナビ学生の窓口編集部)

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