「できかねます」の意味と使い方は? 代わりに使える便利な表現

更新:2019/08/06

ビジネス用語

「できかねます」とは、上司から急に難題を頼まれたとき、あるいはお客様からの問い合わせや希望に、やんわりと穏便に「NO」と答えたいときに使われます。はっきりと「できない」と伝えるときに、目上の人やクライアントに対して失礼ではないのかと不安に思ったり焦ってしまうことも多々あるでしょう。「できかねます」はビジネスシーンで依頼を断る際に使える表現です。ただ、「できかねます」は注意して使わないと、相手に対して失礼になってしまうこともあります。そこで今回はビジネスシーンでの​正しい「できかねます」の意味や使い方についてご紹介します。

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「できません」の敬語表現は? ビジネスにふさわしい断り方とは

「できません」は、角が立つから「できかねます」がいい?

できればきっぱりと「できません」と断りたいのに、立場上そうはいかない……。これはビジネスに限ったことではなく、日常的によくあることです。相手が親しい人であれば「ごめんね、できない」と断ることができても、上司やお客様、さほど親しいわけではない人には何と言って断ろうか悩んでしまいます。

そこで使われるのが「できかねます」という表現。しかし、これを敬語や丁寧な言い方ととらえ、誤って使う人が多いようです。この言葉を使う本人としては、断るのが後ろめたく「できません」とは言いにくいので、一見丁寧に聞こえる「できかねます」に置き換えている人も多いでしょう。

一方、「できかねます」と言われた人はそれをどのように受け取るでしょうか。「結局、できないってことなんでしょ。」とか「できないなら、はっきりできないと言えばいいのに……。」といったマイナスの感情を生じる結果にもなりかねません。

「できかねます」の代わりになるのは?

それでは「できかねます」という言葉が出そうな場面で、代わりにどう表現すればよいのでしょう。「力になりたいが、できなくて申し訳ない」という気持ちを相手にわかってもらえる言い方が必要です。例えば次の会話なら、どのやりとりに誠意を感じますか?

1.「○○をしてもらえますか?」「できかねます。」
2.「○○をしてもらえますか?」「いたしかねます。」
3.「○○をしてもらえますか?」「大変申し訳ございませんが、お役に立てません。」

 おそらく、自分が客の立場であれば最後の例文ではないでしょうか。ほかには「誠に申し訳ございませんが、お受けできません。」や「申し訳ございませんが、ご希望に沿うことができません。」言うとよいでしょう。

ビジネスのシーンで相手から無理を言われた際は、役に立てず申し訳ないという気持ちを込めたうえで、できないということもきちんと伝えることが大切です。「できかねます」の意味と使い方をしっかい理解して現場に活かしていきましょう。

・執筆:山岸りん

短大卒業後、自動車ディーラーをはじめ金融関係、介護関係、保育、学習塾と幅広い業種での経験があり、現在は学習塾で小学生の学習に携わっています。

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