マネタイズとはどういう意味? マネタイズ手法の種類も合わせて紹介

更新:2022/08/29

ビジネス用語


「マネタイズを意識した新サービスの立ち上げ」ーーこんな風に使われている、マネタイズという言葉。耳にすることが多くなりましたが、自分で使いこなすのは自信がない…そんな方は多いのではないでしょうか。

そこで今回のトピックスはこちら。
・web業界でよく聞く「マネタイズ」の意味
・マネタイズの使い方と例文
・実際に行われているマネタイズ手法

マネタイズが具体的にどんなものかを掴んでいただくために、できるだけ分かりやすく解説していきます!

マネタイズとは?分かりやすく解説

マネタイズとは、一言でいうと『収益化』のことを指します。収益化とはつまり、ビジネスでお金を生み出す、儲けを生み出すしくみにしていくことです。主にweb業界で使われることが多いですが、他の業界で使われることもあります。

マネタイズは英語の“monetize”がカタカナ語になったもの。“monetize”は「収益化する」のほかに「通貨基準を定める」「貨幣を鋳造する」といった意味も持っていますが、日本では2007年頃からIT用語として使われるようになりました。

私たちにとって、今やインターネット上のサービスは欠かせないものとなっています。webサイトで情報収集したり、動画でエンタメを楽しんだり。インスタやTikTok、無料ゲームなどを利用している人も多いでしょう。

注目したいのが、これらのサービスのほとんどは無料で利用できるということ。ですが、提供する側にとっては、ずっと無料でクオリティの高いサービスを提供し続けるのはちょっと無理がありますよね。

そこで大切になってくるのが「マネタイズ」という考え方です。人々に求められるサービスを提供しつつ、どうやって収益化していくか。無料サービスの提供者は、さまざまな方法で収益を上げる工夫=マネタイズ手法を行っています。

このように、マネタイズという言葉はインターネットの発展と普及を背景に「ネットの無料サービスからどうやって収益をあげるか(マネタイズするか)」という意味合いで普及してきた言葉なのです。

「マネタイズポイント」の意味は?

マネタイズに関連して「マネタイズポイント」という言葉もあります。マネタイズポイントとは、ずばり「収益を生み出すタイミング」のこと。「お金をもらえる地点、ポイント」などと言い換えることもできます。

例えばあなたが無料のスマホゲームを開発したとしましょう。最初は無料で始められるので、ユーザー達は気軽に遊んで少しずつレベルUP。だんだん敵が強くなり、ボス戦もあるからもっとレベルを上げたい!レアアイテムが欲しい!そんな時に魅力的なガチャ(有料)があったり、課金アイテムがあったらどうでしょうか。ついついGETしてしまいそうです。

ーーこの例では、「魅力的なガチャ」や「課金アイテム」などがマネタイズポイント、ということになります。

「マネタイズ」と「ビジネスモデル」の違い

マネタイズと似ているカタカナ語に「ビジネスモデル」があります。ですが、この2つは似て非なる言葉です。違いを見てみましょう。

●ビジネスモデルとは?
⇒顧客のニーズに応えることで企業が利益を得る、顧客も企業も両方が満足できるようにと考える「ビジネスの構造」のこと。

●マネタイズとは?
⇒ビジネスで収益を得るしくみにしていくこと。

ビジネスモデルは、ビジネスとして成り立たせるためのしくみ全体のことを指しています。

・誰をターゲットにするか
・どんなサービスを提供できるか
・他にはない強みはどこか
・どのように人員を確保するか
・収益やコストはどうなるか

など、さまざまな要素を包括してビジネスモデルと呼びます。一方、マネタイズとは、ビジネスモデルの中の「収益をどう得るか」にフォーカスした言葉です。
「その新しいサービス、ビジネスモデルは大体分かったけど、マネタイズポイントはどこなの?」といった具合に使われます。

「マネタイズ」の使い方を例文でチェック

マネタイズという言葉の使い方を、例文でご紹介します。

●例文1
ネットで新たなビジネスモデルを展開することで、マネタイズに成功した。

上記は先ほどの「ビジネスモデル」と「マネタイズ」をセットで使いこなす例文です。

●例文2
せっかくYouTubeチャンネルを開設するのだから、マネタイズしたい!

SNSやYouTubeなど、今や個人で自由に発信できる時代。多くの人に支持されてフォロワーが増えたりチャンネル登録者が増えれば、マネタイズも夢ではありません。

●例文3
マネタイズできなければ、ビジネスとしては成立しないことになる。

ビジネスでは、やはり利益をあげることが目標としてあります。最初はまず多くの人にサービスを知ってもらいたい、沢山利用してもらいたいという気持ちが大きいかもしれません。ですが、ビジネスとしてやっていくためには、マネタイズは意識しておく必要があります。

マネタイズの4つの種類と具体例

マネタイズの4つの種類と具体例

ここからは、主にweb業界で実際に行われているマネタイズ手法を4つご紹介。具体例もあわせて見ていきましょう。

マネタイズの種類1.広告モデル

広告モデルは、webサービス上に広告を掲載することによって広告収入を得るモデルです。

【具体例1:webサイトのバナー広告】
ポータルサイトやブログなどに、きれいな画像つきで表示されている広告のことです。画像のほか動画でアピールしている広告もあります。webサイトを訪れたユーザーが広告を見たり、クリックしたり、そこから実際に買い物をしたりすることで、報酬が発生することが多いです。

【具体例2:YouTube】
YouTubeを観ていると、よく動画広告が流れますね。この動画広告を見てもらうことによって広告収入が発生します。

マネタイズの種類2.課金モデル

課金モデルとは、アプリやwebサービス内の特定の機能を利用するためにユーザーにお金を支払ってもらい、収益を得るモデルです。基本は無料で使えますが、より高機能なサービスを利用したい時に課金されるパターンが多いです。

【具体例1:スマホゲームのアプリ内課金】
ゲーム自体は無料で始められるものの、途中で特別なアイテムが欲しい時などに課金されるしくみです。課金ガチャなどもあります。

【具体例2:ネットTVのプレミアム会員】
インターネットTVも無料で視聴できるサービスがありますが、有料のプレミアム会員になることによって、過去回まで全て視聴できるなどの特典があります。

マネタイズの種類3.ECモデル

ECモデルとは「Electronic Commerce」(電子商取引)モデルのこと。インターネット上で商品を販売できる場を提供し、出店料や売り上げ手数料を収入源としています。

【具体例:楽天やAmazon】
楽天やAmazonなどは総合ECサイトと呼ばれています。私たちは自宅にいながらあらゆるものを購入することができるようになりました。出店者の方はECサイトに出店するために、手数料などの費用を楽天やAmazonに支払っているわけです。

マネタイズの種類4.仲介モデル

仲介モデルとは、何らかの引き合わせを行うマッチングのプラットフォームサービスを提供して、手数料などの収入を得るモデルです。近年多くの人が利用している「フリマアプリ」をはじめとして、さまざまな仲介モデルがありますが、ここでは不動産仲介サイトをご紹介しましょう。

【具体例:不動産仲介サイト】
一人暮らしの部屋探しをする時に、不動産仲介サイトを利用したことはありませんか。全国の不動産会社からの物件情報を無料で閲覧できて便利ですよね。サイト運営会社は、主に不動産会社からの掲載手数料などを収入源としています。

まとめ

今回は「マネタイズ=収益化」について詳しく解説しました。 web・IT業界で働く人にとっては、耳にすることの多いマネタイズという言葉。インターネット上で展開される大手ポータルサイトや動画サイト、SNSや無料ゲームなどは安定したマネタイズがないと成功しません。web・IT業界に興味がある学生または転職を考えている方は、志望している会社のマネタイズ手法に着目してみると面白いかもしれません。

文:マイナビ学生の窓口編集部

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