「御中」の使い方と意味とは? 「様」「殿」「各位」との違いって?

更新:2022/10/28

電話・メール


会社など、個人宛でない相手に郵便やメールを送る際に使用する「御中」という言葉。

目にする機会が多く、馴染みのある言葉ではありますが、使い方に悩むときもありますよね。

そこで今回は「御中」の使い方と意味を紹介します。

「御中」とよく似た使い方をされる「様」「殿」「各位」との違いについても紹介します。

御中の意味とは

「御中」は、「組織や団体の中の人へ」という意味を持ちます。

送付先の特定の相手を指すのではなく、組織や団体全体へ送る際に使用。

担当者名が不明で、担当部署までわかっている場合でも、部署のあとに「御中」を付けます。

「組織や団体の中の人」へ敬意を表するために使用する言葉です。

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御中の使い方

「御中」の使い方を、使用例とともに紹介します。

<使用例1:担当者が不明の場合>

  • ・株式会社〇〇 御中
  • ・株式会社〇〇 人事部 御中

担当者や部署がわからない場合、会社名の後に「御中」を付けて送ります。

部署までわかっていて、担当者が不明の場合も〇〇部の後に「御中」を付けます。

  • ・株式会社〇〇 人事部 採用担当御中

担当者宛として送りたい場合で担当者の名前が不明な場合も、担当の後に「御中」を付ける形で使用します。

<使用例2:担当者がわかっている場合>

送付する先の担当者がわかっている場合は「御中」を使用しません。

  • ・〇〇株式会社 御中 〇〇様

という使い方は誤りとなります。

送付する先の相手がわかっている場合は

  • ・〇〇株式会社 〇〇様

と使用するのが正しい使い方です。

「御中」と「様」の敬称を2箇所に使用しないよう注意。

<使用例3:書き換える場合>

会社などから郵送で書類が送られてきた際に、返送用の封筒が同封されている場合があります。

基本的にその返信用封筒には

  • ・〇〇株式会社 〇〇担当 行

というように宛名が記載されています。

返信用封筒の宛名をそのまま送り返さないよう注意。

「行」と部分を「御中」に書き換えて返送しましょう。

書き換える際は、「行」の部分に二重線を引き、「御中」と書き換えます。

書き換える際は、縦書きなら左側か下、横書きなら右側に「御中」と記載するのがビジネスマナー。

「様」「殿」「各位」では御中はいらない?

「御中」は組織や団体の中の人へ送る際につける敬称。

ただし「御中」を全ての宛名に付ければ良いというものでもありません。

「御中」がいらない場合もあります。

「御中」がいらない場合とは、「様」「殿」「各位」を使う場合。

「様」「殿」「各位」はそれぞれが敬称なので、「御中」と併記してしまうと二重敬称となってしまうのです。

では「様」「殿」「各位」はどのような場面で使うのでしょうか。

「様」「殿」「各位」のそれぞれの意味と使い方を解説します。

様の意味と使い方

「様」とは、人を表す名詞や代名詞または人名、役職名、団体名などに付いて、尊敬の意を表す言葉です。

「様」の使い方について説明します。

「様」は個人を相手に送付する際に使用。

相手が目上でも目下でも関係なく使用できます。

  • ・〇〇株式会社 〇〇様
  • ・〇〇株式会社 〇〇部長 〇〇様
  • ・〇〇株式会社 〇〇 ▢▢ 様(連名)

担当者がわかっている場合は、宛名の最後に「様」を付け、「御中」は使用しません。

連名で送る場合は、一人ずつに「様」をつけるのではなく、最後に「様」を付けます。

殿の意味と使い方

「殿」とは、氏名や役職名などに付けて、敬意を表す言葉で、元々は身分の高い人に用いられていた敬称でした。

「殿」の使い方について説明します。

「殿」も「様」のように個人に送付する際に使用する敬称。

  • ・営業部長 〇〇殿

ただし「殿」の場合は、目上の人が目下の人に対して使う敬称です。

近年では「殿」は使用頻度が減少傾向にあります。

取引先や目上の人に対して使用すると失礼に当たるので、「殿」を使用する際には注意が必要。

各位の意味と使い方

「各位」の使い方について説明します。

「各位」は複数の人や集団を対象に、その中の一人一人を敬って使う言葉。

「皆様」「皆様方」という意味で使用します。

  • ・〇〇ご担当者各位
  • ・株主各位

該当する人へ一斉に同じ文書を送る際などに使用されることが多いです。

「〇〇部長」「〇〇課長」など敬称が混ざっていても、「各位」を使うことでまとめて敬称をつけることが可能。

「様」と「各位」を一緒に使わないよう注意ですが、「お客様各位」だけは例外となり、一般的に使用されています。

御中と他の敬称を正しく使い分けましょう!

「御中」は「様」「殿」「各位」と混乱してしまいがち。

「御中」や他の敬称を正しく使わないと、相手先に混乱を招いてしまう可能性もあります。

大切な取引先などに送る際に誤った使い方をしないよう注意しましょう。

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