「今しばらくお待ちください」の使い方と例文 「少々」との違いは?

更新:2021/11/22

対人マナー

「今しばらくお待ちください」は、相手に少しの間待ってもらう際に便利な表現です。

しかし、「今しばらく」がどれくらいの期間・時間を指すのかが曖昧なため、「そういえば、どれくらい待てばいいのだろう」と相手に思わせてしまう可能性もあります。

待ち時間を誤解なく伝えるための「今しばらくお待ちください」の使い分け方について紹介します。

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「今しばらくお待ちください」の意味と使い分け

「今しばらく」は「少しの間」「しばし」を表す言葉で、時間を少し開けることを指す言葉です。

また、「今すぐではないけれど、さほど時間をかけずに」という意味を含むこともあります。

ビジネスの場で「今しばらくお待ちください」と使う場合、どのくらい待つのかは使うシチュエーションによって異なってきます。

よくあるパターンを紹介します。

  • ・対面した状態で使う「今しばらくお待ちください」
  • ・受付カウンターで「今しばらくお待ちください」の対応
  • ・電話でのやりとりにおける「今しばらくお待ちください」
  • ・メールでやりとりする「今しばらくお待ちください」
  • ・「到着まで今しばらくお待ちください」
  • ・「発送まで今しばらくお待ちください」

オフィスなどの対面した状態で使う「今しばらくお待ちください」

作業中に「今しばらくおまちください」と言われた場合は、「今すぐ対応しますのでしばらくおまちくださいね」という意味にとらえて、そのまましばらく待つのが正しい判断です。

ただし、「今しばらく」だけでは時間的な概念があいまいなので、時間がかかる場合は、「用意できましたらお知らせしますので、今しばらくお待ちいただけますでしょうか」と伝えた方が相手に正確な意味が伝わり誤解されることもありません。

受付カウンターで「今しばらくお待ちください」と対応する場合

受付カウンターで「今しばらくお待ちください」を使用する場合は、ここでしばらく待っていればいいのだなと、誰しもが判断するはずです。

より丁寧な対応にするならば「ただ今準備しておりますので、今しばらくお待ちくださいませ」という表現がいいでしょう。

電話でのやりとりにおける「今しばらくお待ちください」の場合

電話の場合は、「今しばらくお待ちください」だけでは曖昧になるので、「そのままで今しばらくお待ちください」という使い方のほうがいいでしょう。

相手の様子もこちらの様子も見えない電話の場合は、できるだけ具体的な言葉で対応するように心がけてください。

メールでやりとりする「今しばらくお待ちください」の場合

メールで「今しばらくお待ちください」という返事が来た場合、ほとんどの方が「あと数時間、または数日待ってください」というふうに解釈すると思います。

この場合も、誤解を防ぐために「○○時間後(または○○日後)にはお返事できるかと思いますので、それまで今しばらくお待ちください」というふうに正確な時間を伝えると相手にとってわかりやすく、親切な対応に映ります。

メールの「今しばらくお待ちください」に返信は必要?

企業の担当者に問い合わせメールを送信したとき、返信に「今しばらくお待ちくださいませ」などと書かれていることがあります。

この場合の「今しばらくお待ちください」に返信する際は、

  • ・「承知いたしました。ご対応いただきありがとうございます。」
  • ・「承知いたしました。お忙しい中、ご対応くださりありがとうございます。」

のようにするといいでしょう。

なお、カスタマーサービスに問い合わせた場合の「今しばらくお待ちくださいませ」には、返信不要の場合が多いです。

到着まで今しばらくお待ちください

ネットショップで商品を購入したとき、商品の発送連絡とともに「到着まで今しばらくお待ちください」と一文があります。

この場合の今しばらくは、商品が到着するまでの数日間です。いつ頃届くのか気になる場合は、「商品の発送について」などのインフォメーションページで確認しましょう。

発送まで今しばらくお待ちください

オークションサイトやフリマアプリで商品を購入したとき、「商品の注文は承ったけれど、発送はもう少し待ってほしい」という意味で「発送まで今しばらくお待ちください」と連絡がある場合があります。

即日発送される場合もありますが、フリマアプリからの発送の場合は出品者の都合によって数日かかることも多いです。いつ頃発送されるのかは、各販売元のインフォメーションページを確認しましょう。

より丁寧に伝えるなら「今しばらくお待ちくださいますようお願い申し上げます」

より丁寧に伝えたい場合は、「今しばらくお待ちくださいますようお願い申し上げます」を使います。

口頭で伝えると、少々長いのでメールや手紙で使うことが多い表現です。

「今しばらく」と「少々」の違いは?

「今しばらくお待ちください」と同様に、「少々お待ちください」という表現もよく使いますよね。

「少々」を使う場合には一般的に、数秒間から数分間程度と、ほんの少しの間だけ待たせる場合を指すイメージです。

「今しばらく」は、「相手の立場で『少し待たされている』と感じる時間・期間」を指すので、「少々」と比べるともう少し長い時間・期間を指すことが多いでしょう。

「今しばらくお待ちください」の使い方・例文

「今しばらくお待ちください」の使用例を紹介します。

対面して「今しばらくお待ちください」を使う場合の例文

受付カウンターやフロントなどで「今しばらくお待ちください」を使って対応する場合には

  • 「ただいま、○○に連絡しておりますので、今しばらくお待ちくださいませ」
  • 「ただいま、お部屋の鍵をご用意いたしますので、今しばらくお待ちくださいませ」

オフィスで「今しばらくお待ちください」を使う場合

  • 「ただ今準備しています。でき次第お声かけいたしますので、今しばらくお待ちください」

電話対応で「今しばらくお待ちください」を使う場合の例文

  • 「恐れ入ります。ただいま調べておりますので、そのままの状態で今しばらくお待ちくださいませ」
  • 「ただいま担当者と替わりますので、今しばらくお待ちくださいませ」

メールで「今しばらくお待ちください」を使う場合の例文

  • 「ご質問の件につきまして、担当者と打ち合わせをおこなった上で、結論が出次第お返事いたしますので、今しばらくお待ちくださいませ」
  • 「ただ今各方面と調整をおこなっている最中です。結果が出次第あらためてご連絡さしあげます。恐れ入りますが、今しばらくお待ちくださいませ」

「今しばらくお待ちください」は使用シーンで解釈を分けて

「今しばらくお待ちください」の正しい意味や使い方について解説してきました。「今しばらくお待ちください」は、使うシーンによって解釈が異なってきます。

電話や対面した状態で「今しばらくお待ちください」を使う場合は、そのままの状態でお待ちくださいと言う意味になりますが、メールなどで「今しばらくお待ちください」という場合は、待つ期間が数時間から数日までと幅が広くなります。

「明日の午後にはお返事できるかと思いますので、今しばらくお待ちください」というふうに時間を指定して返事すると、相手に正しく内容が伝わります。

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