離職票とは? 紛失したときの再発行の手続き方法を紹介

更新:2018/03/12

入社準備

離職票とは? 紛失したときの再発行の手続き方法を紹介

「離職票」という存在を知っていますか?社会人なら離職票についての基礎知識を持っておきましょう。会社を辞めると「離職票」という書類が元勤務先から発行されます。転職経験のある人ならご存じでしょうが、離職票は雇用保険の失業給付を受ける際に必須となる重要書類です。万が一、紛失した場合は再発行の手続きを行う必要があります。今回は離職票の内容や用途と、離職票を紛失した際の再発行の手続き方法を2つご紹介します。

▼退職理由の書き方と例文 転職面接でも使える事例つき!https://gakumado.mynavi.jp/freshers/articles/45944

■離職票とはどんなもの?

離職票の内容

「離職票」は企業が退職者(離職者)に対して交付するもので、その人がたしかに辞めたこと、また勤務していたときの給料・辞めた理由などを明記した書類です。

▼離職票の書き方はこちらの記事をチェック!
離職票とは? 知っておきたいその役割と書き方例

離職票の用途

離職票は雇用保険の失業給付(いわゆる失業保険)を受けるため、ハローワークに提出するものです。離職票を提出しなければ、失業給付を受けられません。逆にいえば、離職票は失業給付を受けるためだけに必要な書類ですので、例えば「次の勤務先がもう決まっている」などで失業給付が必要ない場合には、離職票は必要ないです。

離職票の種類

離職票には「I」と「II」の2種類があります。

・「離職票-I」には、失業給付の振込先となる口座情報などを記載する欄があります。
・「離職票-II」には「離職理由」などを記載します。企業は、「退職直前6カ月間の給与」「(退職に至った)具体的事情」などを記載してから、退職者に渡します。

企業を退職した人は「離職票-I」「離職票-II」の両方を受け取って、必要事項を記入し、両票ともにハローワークに提出します。

離職票を受け取る時期

企業は、退職した人に対して退職日から10日前後までに離職票を渡さなければなりません。例えば2週間以上たつのにまだ受け取っていないという人は、元勤務先に連絡して離職票を発行してもらいましょう。ただし、上記のとおり失業給付を受けないというのであれば、離職票は不要です。

■離職票の書き方

離職票は2種類あります。「離職票1」はカードタイプで、上部は会社側が、破線内はハローワーク側で記入し、離職者は下部の黒線の枠内に口座情報を記入します。失業給付の申請に必要な「離職票2」(離職証明書)は左右に分かれており、左側には退職前賃金などの基本情報、右側には退職理由を、いずれも会社側が記入します。退職理由で受給開始時期や受給期間が変わってくるため重要な項目です。離職者は退職理由について、実際の退職理由と一致しているかをチェックし、正しければ『同上』と記入したのちに署名捺印します。もし違っていれば、実際の理由を記入し、ハローワークの担当者に相談しましょう。

■離職票の提出が遅れたらどうなる?

記入を終えた「離職票2」は会社に返し、会社側がハローワークで手続きを行います。会社に返却された処理済の「離職票2」と新たに発行された「離職票1」が離職者に渡されます。「離職票」を受け取ったら、ハローワークに行き、各種手続きをおこなってください。この手続きが遅れると、受給開始日が遅れますので、給付日数が残っているにもかかわらず、給付が途中で打ち切られてしまう場合があります。受取るべき給付金が減ってしまってはもったいないですよね。ですから、「離職票」を受け取ったら、なるべく早めにハローワークに提出するようにしてください。

■離職票が届かないときはどうすればいい?

会社から「離職票」が届くまでに、退職日から10日前後かかります。もし10日以上待っても送られてこない場合は、会社に問い合わせるべきです。手続きが遅れると、失業給付の受給日が遅れてしまうことになります。 辞めた会社に連絡するのは、ちょっと気が引けることですが、遠慮していたら損をしますよ! ここは勇気を出して問い合わせましょう。それでも発行してもらえなかったら、直接取りに行くか、ハローワークに住所と氏名が確認できるもの(運転免許証など)を持参し、会社に迅速な対応を働きかけてもらうよう相談してみてください。

■企業は「離職証明書」をハローワークに提出!

退職者が受け取る書類ではありませんが「離職証明書」(雇用保険被保険者離職証明書)という書類もあります。企業は退職者が発生するごとに、この「離職証明書」と「資格喪失届」(雇用保険被保険者資格喪失届)をハローワークに提出※しなければなりません。
※労働者が退職した翌々日から10日以内

「離職証明書」と「資格喪失届」を提出することによって、企業は「退職者が離職によって(その企業の)雇用保険の適用外となったこと」「賃金の支払い状況」「雇用保険の適用(被保険者)だった期間」「退職理由」などをハローワークに知らせるのです。

ハローワークは、
・退職者から「離職票」
・企業から「離職証明書」「資格喪失届」
を受け取り、失業給付の受給資格、給付日額、給付される期間などを判断するのです。

■離職票を紛失したら?

再発行の方法せっかく給付してもらった離職票を万が一紛失してしまった場合は再発行の手続きを行わなければなりません。

・元勤務先に再発行を依頼する
・ハローワークで再発行の手続きをする

以上の2つのどちらかの方法で離職票の再発行の手続きを行いましょう。またハローワークで手続きする場合には、元勤務先の住所を管轄しているハローワークで行うように注意が必要です。よそのハローワークでも手続きはできますが、所管のハローワークとのやりとりが発生するため、入手するまでの時間が余計にかかります。

離職票を紛失した際、ハローワークでの再発行の手続きでは、写真付きの身分証明書が必要です。免許証、パスポートといった身分証明書を持って行くようにしてください。写真付きの身分証明書さえあれば、あとは所定の書類に必要事項を記入し、提出するだけです。

いかがでしたか? 離職票は労働者のセーフティーネットの一つである「雇用保険の失業給付」を受けるための書類です。突然の失業は誰にでも起こり得ること。次の職が決まっているのなら不要ですが、「退職したら元勤務先から離職票を受け取ること」は社会人の常識として覚えておきましょう。また、万が一離職票を紛失してしまった際には再発行の手続きを行うようにしましょう。
退職する際には、離職票以外にも大切な書類や手続きがたくさんあります。手続きも、順番を間違えるとトラブルになることもあるかもしれません。退職する決意が固まったら、あらかじめ必要なフローを頭に入れておきましょう!

▼退職の手続きガイド 転職の際の流れと必要書類を知ろう
https://gakumado.mynavi.jp/freshers/articles/52594

 (高橋モータース@dcp)

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