間違えて使ってない?「お世話様です」の意味と正しい使い方

更新:2024/02/02

対人マナー


普段何気なく使っている人も多い「お世話様です」という言葉、ビジネス用語としてはどのような場面で使えるのでしょうか。

目上の人には失礼にあたる?言い換えた方が無難……?気になりますよね。 「お世話様です」は使い方によっては相手に不快な印象を与えてしまいかねません。この機会に正しい意味や使い方、使うシーンをチェックしておきましょう。

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「お世話様です」の意味

【お世話様です】

労力を割いて手伝ってもらったことや、日頃から何かと世話になっていることなどについて、お礼を述べる挨拶表現。
どちらかというと略式の挨拶という意味合いが強い。
(引用:Weblio辞書-実用日本語表現辞典)

「お世話様です」とは、相手に対する感謝と「ご苦労様」というねぎらいの意味を含む挨拶の言葉です。

「お世話になっております」とよく似ているのですが、実はニュアンスが若干異なります。どちらも、お世話になっている相手に対して感謝を込めてお礼を述べるときに使う言葉ですが、「お世話様です」の方は目上の方に対しては使いません。なぜなのか、詳しくは後述します。

「お世話様です」の使い方

お世話様です 使い方

ビジネスとプライベート問わず、「お世話様です」は上記にあったように「略式の挨拶」として使われます。例えば宅配便の荷物を配達に来てくれた人に、「どうもありがとう」の意味で「お世話様です」と使ったりします。

他には、こちらが「お客さん側」の立場である時に使うことが多いです。

・買い物で応対してくれた店員の方に
・タクシーを利用したとき、ドライバーの方に
・会社の飲み会で、お店の方に

ただし、お客側の立場ならいつでも使えるというわけではありません。あくまで「軽めの挨拶」であることをふまえて使うシーンを選ぶ必要がありますのでご注意ください。

「お世話様です」は目上の人には失礼?

上記のとおり、「お世話様です」をビジネスで使える場は限られています。というのも、目上の人に対しては失礼にあたるため「お世話様です」は使わないのです。

取引先の方や会社の上司、それから通常の電話応対やメールも含め、「お世話様です」を気軽に使ってしまうと相手によっては敬意を感じられずカチンときてしまうことも……。それは、「お世話様です」という言葉には「ご苦労様」というニュアンスが含まれているためです。「ご苦労様」は、目上の人が目下の人に向けて使う言葉です。

「お世話様です」は、相手にお礼を述べると同時に、フランクに労をねぎらう言葉でもあるため、やや上から目線と受け取られかねません。ビジネスシーンではあまり使わない方が賢明です。

ビジネスシーンで目上の人に対して使いたい場合には「お世話になっております」が使えます。こちらを覚えておくといいでしょう。

「お世話様です」の例文

「お世話様です」は目上の人には失礼にあたるのですが、シチェーションによっては使えますので例文で見ていきましょう。

例文1:郵便物や荷物が届いたとき

「書留です。はんこかサインお願いします。」
 ↓ ↓ ↓
「はい。(サインして)どうもお世話様です。」

郵便物や荷物の受け取りの際、「お世話様です」のようにちょっとした一言を添えると印象が良くなりますよね。

例文2:お店で応対してもらったとき

「こちら領収書です。ありがとうございました。」
 ↓ ↓ ↓
「いつもお世話様です。」

お店で商品やサービスの購入を検討するとき、お店の方にいろいろと手を尽くしてもらったお礼としても使えます。

例文3:会社の打ち上げの飲食店にて

「毎度ありがとうございます。」
 ↓ ↓ ↓
「お世話様です。ごちそうさまでした。」

飲食店での挨拶は「ごちそうさまです」が基本ですが、席の準備など気を配っていただいたお礼として「お世話様です」を使うのもいいでしょう。

「お世話様です」の言い換え表現・類語

「お世話様です」はビジネスで使える場が限られているため、別の適切な表現に言い換えて使わなければなりません。目上の人にも使える言い換え表現をご紹介しましょう。

お世話になっております【目上の人にもOK】

「お世話になっております」という言葉は、目上にあたる上司や取引先の方に対してお礼を述べる挨拶として使えます。特に取引先など社外に対しては必ずと言っていいほど登場する鉄板フレーズとなっています。

いつもありがとうございます【目上の人にもOK】

感謝の気持ちを伝えるという意味では、シンプルに「ありがとうございます」に言い換えができることも多いでしょう。

ご苦労様です

「ご苦労様です」は目上の人には使えません。ですが「お世話様です」と意味がよく似た表現です。相手の苦労をねぎらう気持ちを表す言葉ですが、目上の人から目下の人に対して使う言葉ですのでご注意ください。

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「お世話様です」のNG例文

「お世話様です」はビジネスシーンではNGとなるケースが多いので、例文でチェックしておきましょう。

<NG例文1>
「お世話様です。○○社の△△です。先日の件~~」

取引先の方とのメールのやりとりの冒頭で「お世話様です」を使うのはNGです。この場合は「いつもお世話になっております。○○社の△△です。先日の件~~」というように「お世話になっております」を使いましょう。

<NG例文2>
「○○課長、先日はお世話様でした」

会社の上司とのやりとりで「お世話様でした」はNGです。この場合は、「先日はありがとうございました」というのが正解です。

まとめ

「お世話様です」は、特に目上の人に対しては使わないほうが無難でしょう。特に、企業の印象が左右される電話の受け答えは要注意です。つい「お世話様です」と言ってしまうという人は、「お世話になっております」という習慣をつけましょう。

(マイナビ学生の窓口編集部)

学生の窓口編集部

「3度のご飯よりも学生にとっていいことを考える!」の精神で 大学生に一歩踏み出すきっかけコンテンツをたくさん企画しています。 学生生活に役立つハウツーから、毎日をより楽しくするエンタメ情報まで 幅広く紹介していますので、学窓(がくまど)をチェックしてみてください!

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