「見る」は敬語でなんて言う? 丁寧語・尊敬語・謙譲語の使い方と例文

更新:2024/02/08

対人マナー


日常でもよく使う「見る」という言葉。

ビジネスシーンやかしこまった場所でも「見る」という言葉を使うシーンはたくさんあります。

ビジネスメールなどでも頻繁に登場する言葉です。

しかし、実際に「見る」という言葉を敬語にしようとして、適切な言葉がわからなくなることありますよね。

そこで今回は「見る」の敬語の使い方をシーン別に尊敬語謙譲語丁寧語の例文とともに紹介します。

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「見る」は敬語でなんて言う?

一言で「見る」と言っても使用するシーンによって表現が変わります

敬語には尊敬語謙譲語丁寧語があります。

それぞれの意味は次の通り。

  • ・尊敬語:相手に対して敬う表現
  • ・謙譲語:へり下った言い方で相手に対して敬う表現
  • ・丁寧語:丁寧な表現で相手を敬う表現


「見る」という言葉はビジネスシーンにおいて、相手や使うシーンで表現を変える必要があります。

相手の書類を見る場合や相手の書類を見せてもらう場合など、状況は様々。

次からは、実際に「見る」という言葉をシーン別に使い方を紹介します。

「見る」の尊敬語:「ご覧になる」

相手が見る動作の主体だった場合、「ご覧になる」を使います。

自分が見る主体の時に「ご覧になる」を使用するのは間違った使い方です。

たまに「ご覧になられる」という使い方を目にしますが、これは二重敬語になるので注意。

「見る」の謙譲語:「拝見する」

自分の動作についてへりくだった表現をする際に「拝見する」を使用。

自分の動作に対してへりくだった表現をすることで間接的に相手を立てます。

「拝見する」は自分の動作に対して使う言葉なので、相手の動作に対して使用しないよう注意が必要です。

「見る」の丁寧語:「見せてください」

丁寧語は基本的に「~です」「~ます」を語尾に付けます。

見せてください」は自分の動作に対して丁寧な言葉で表現する際に使用します。

自分が何かを相手から見せてもらう場合には「見せてください」が適切。

自分が何かを自主的に見る場合は「見ます」が適切でしょう。

見るの言い換えは次の通りです。


 

「見る」の言い換え

使用するシーン

尊敬語

ご覧になる、ご覧ください

顧客や目上の方に対し敬う表現

謙譲語

拝見する、拝見します

取引先や上司に対し、自身がへりくだって敬う表現

丁寧語

見ます、見せてください

尊敬語や謙譲語が相応しくない場合に使用する丁寧な表現

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シーンで変わる「見る」の敬語表現の例文

実際にビジネスシーンで使用される「見る」の敬語表現を例文で紹介します。

「ご覧になる」を使った表現

  • 例文1:「どうぞ、ご自由にご覧になってください。」

顧客や目上の方が主体となって何かを見てもらう際に、尊敬語である「ご覧になる」を使用します。

相手を敬う際に使用する表現です。

「拝見する」を使った表現

  • 例文2:「こちらの資料を拝見させていただきます。」

自分が主体となって相手から何かを見せてもらう際に、謙譲語である「拝見する」を使用します。

主に取引先や上司など、自身がへりくだって相手を敬う際に使用します。

「見ます」を使った表現

  • 例文3:「プレゼンテーションの準備のために、昨年の実績を見ます。」

ビジネスシーンでは同僚や部下などに使用することが多いのが「見ます」のような丁寧語です。

丁寧語はビジネス以外でも使用されることが多く、尊敬語や謙譲語が不自然になるようなシーンでも使用できます。

「見る」のビジネスメールでの使い方

「見る」をビジネスメールで使用する際にも、敬語を使用します。

ビジネスメールでの「見る」の使用例をいくつか紹介します。

「見る」の尊敬語を使ったビジネスメール

いつもお世話になっております。  株式会社〇〇の〇〇と申します。  先日お問い合わせいただきました資料を送付いたしますので、ご高覧ください。  今後ともよろしくお願いいたします。

ご高覧」は「ご覧ください」をさらに丁寧に言い換えた言葉です。

相手に何かを見てもらう時に「ご覧ください」や「ご高覧ください」を使用します。

丁寧さの順に並べると「見ていただく」<「ご覧いただく」<「ご高覧いただく」となります。

「見る」の謙譲語を使ったビジネスメール

突然のご連絡で失礼いたします。  私、株式会社〇〇の〇〇と申します。 貴社の新サービスをホームページで拝見しました。  つきましてはお話をお伺いできればと思い、連絡いたしました。  お忙しいところ恐縮ですが、ご連絡いただければ幸いです。  よろしくお願いいたします。

取引先や目上の方へメールを送る際に、自身が「見る」ことを伝える際に「拝見する」を使用します。

より丁寧にしようとして、「拝見させていただく」という使い方を見かけますが、これは「見る」と「する」の二重敬語になりますので、誤った使い方となります。

「見る」の他にも表現が変わる言葉

「見る」の他にも表現が変わる言葉はいくつかあります。

ここでは「行く」「話す」「いる」「知る」の4つを紹介します。


 

尊敬語

謙譲語

丁寧語

行く

いらっしゃる、おいでになる

参る、伺う

行きます

話す

おっしゃる

申し上げる

話します

いる

いらっしゃる

おります

います

知る

ご存じ

存じ上げる

知ります

このように尊敬語、謙譲語、丁寧語によって表現が変わる言葉はたくさんあります。

ビジネスシーンでもよく使う言葉なので、知っておきたい表現です。

シーンによって正しい敬語を使い分けましょう

ビジネスシーンでは相手の立場や、使うシーンによって同じ言葉でも表現を変えて使用します。

より丁寧な言葉にする余り、間違った敬語を使ってしまわないよう注意は必要。

間違った敬語は相手を不快な思いにさせたり、幼稚なイメージを持たれてしまいかねません。

尊敬語、謙譲語、丁寧語を正しく使い分けできるようになりましょう!

(マイナビ学生の窓口編集部)

学生の窓口編集部

「3度のご飯よりも学生にとっていいことを考える!」の精神で 大学生に一歩踏み出すきっかけコンテンツをたくさん企画しています。 学生生活に役立つハウツーから、毎日をより楽しくするエンタメ情報まで 幅広く紹介していますので、学窓(がくまど)をチェックしてみてください!

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