KPI(ケーピーアイ)とは?意味や使い方、KGIとの違いを解説【例文つき】

更新:2023/10/13

ビジネス用語

近年マーケティングの現場では「KPI」と「KGI」という2つの言葉を耳にする機会が増えてきました。もちろんこの2つの意味は異なり、どちらかだけに目線が行っているようでは、正しい分析・マーケティングを行うことができません。

企業によってはKPIを設定する回数が高いケースもあり、KPIをきちんと設定・分析することで最終的にKGIをしっかり達成することができます。今回はこの2つの用語のうち、「KPI」という言葉を中心に取り上げていきます。

「KPI」とは?

KPI(けーぴーあい)とは「Key Performance Indicator」の略称で「重要業績評価指標」と訳されます。

ビジネスにおいては、達成したい最終目標に向けて皆が業務を行っていくわけですが、その最終目標に向けて正しく進めているのかを中間地点でチェックできる「具体的な評価指標」がKPIです。

「KPI」の意味を具体例で解説

KPIの意味を、マーケティングの具体例で解説します。

例えば、自社のWEBサイトを利用した通販で「1年後に売り上げを2倍にしたい」という最終目標について考えてみましょう。

ここでKPIを設定する際、「半年後に1.5倍」といった設定は行いません。これまでのページビュー数(PV数)と離脱率や購買数などの関連性を分析し、現状の傾向から「○○人PV数が増えれば購買者が○○人増える」といった予測を行い、いくつかのKPIを設定していきます。

1.ページビュー数:月○○PV
2.SNSいいね数:月○○件
3.購買者:月○○人
4.購買単価:平均○○円

このように、最終目標の達成に向けて必要となる指標(KPI)をいくつか設けて定点観測していくことで、着実に目標に近づいていくことができるというわけです。

「KPI」と「KGI」との違い

KPI KGI 違い

KPIとセットで使われる言葉に「KGI」があります。KGIとは「Key Goal Indicator」の略称であり「重要目標達成指標」と訳されます。

先ほどまで「最終目標」とお伝えしてきたものが、まさにKGIなのです。対してKPIは、そのKGIを達成するために何をどこまで進めておくべきかを示す中間指標という位置付けです。

KGIはいわば最終目標ということで、「来年度の売り上げ1億円」のように期間や数値を明確にして設定します。

しかし「売り上げ1億円」という目標だけでは、実際に何をどのように取り組めばいいのか分かりづらいですよね。そこで役立つのがKPIです。

KGI「来年度の売り上げ1億円」
↓↓↓
KPI1「購買者数」・KPI2「購買単価」
KPI3「PV数」・KPI4「いいね数」など

ほかにも「SNSフォロワー数」「満足度アンケートの点数」など、さまざまなKPIが考えられます。

このようにいくつかのKPIを積み重ね、軌道修正や作戦変更を随時取り入れることで、最終目標であるKGIを実現できるようになります。

KPIを設定する目的と重要性

KPIは、ビジネスでの最終目標の達成に向けて、組織が正しく進めているのか否か、途中経過を把握する目的で利用されています。

仮に、KPIが設定されていないとどうなるでしょうか。最終目標のKGIだけを掲げている状態では、目標までの道筋を見失ってしまいやすくなります。

・各自がバラバラに行動してしまう
・そもそも何に取り組むべきか分からない
・目標が大きすぎてモチベーションを維持しづらい

このような事態に陥りやすくなってしまいます。

KPIを設定すれば、より具体的な目標が目の前にできるため、「ではどうすべきか」を考えやすくなります。目標が身近なところにあればモチベーションも維持しやすいです。

それに、KPIを設定したものの実際の結果が及ばなかった場合には、その時点で何が問題なのか検証したり、改善したりすることもできます。

このようにKPIは、最終目標(KGI)を最短距離で目指すために必要なものとして重要視されているのです。

特にマーケティング分野で必要不可欠として取り上げられることが多いですが、システム開発や製造部門でKPIが用いられるケースもあります。

KPIの使い方・例文

KPIは次のようなイメージで使われます。

(会議にて)
「KPIの達成度はどうなっていますか?」

設定しておいたKPIに対して、実績がどうだったかを確認しようとしているところですね。

「定期的にKPIを見直すことがKGIを達成するための不可欠要件だ」

KPIは設定するだけでなく、定期的に実績と照らし合わせて、必要に応じて見直していくことも大切です。

「KPIを皆に意識してもらうために、あまり複雑になりすぎないようにしよう」

せっかくKPIを設定しても、あまり実務に活かされない状況になってしまうことも。まずはシンプルに誰もが理解しやすい構成にしよう、という意味の例文です。

まとめ

KPIの意味や重要性、使い方の例文をKGIも含めて解説してきました。KPIは特にマーケティング分野でよく使われる用語です。KGIを掲げたらセットでKPIも設定し、その達成度を適宜チェックしていくことが大切です。

今回ご紹介したKPIの意味をしっかり押さえて、ビジネスパーソンとして必要な考え方を身に着けていきましょう。

(学生の窓口編集部)

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