「拝啓」と「敬具」の基本的な使用方法として覚えておくといいのが、それぞれ頭語、結語であるため、文頭と文末に用いるということです。つまり、「拝啓」で書き始めて、最終的に「敬具」で結ぶのが基本的な手紙の書き方になります。普段から交流のある企業とのビジネスの付き合いで、セミナー等での講演依頼を受けた際の返事の手紙として次のような例を挙げてみます。
拝啓
このように、基本的には拝啓の後に季節のあいさつを含め、本来伝えたい内容に移ります。そして、最小限の文章で意図を伝えて、最後に敬具で終えるのが基本形です。相手をうやまう手紙となるため、基本的には全ての文章を敬語で整えて書くことも忘れないようにしましょう。
「拝啓」と「敬具」を文頭と文末に置いて手紙を書くのは基本的なビジネスマナーとして身につけておくといいものですが、ワンパターンになってしまうのも芸がありません。同じ意味で用いることができる表現として、「謹啓」と「敬白」も知っておくといいでしょう。一般には「拝啓」と「敬具」に比べるとより上位の表現であるとされており、より目上の人に対して使用するのに適しています。ビジネスシーンでもよく用いる表現であり、社長クラスの人に手紙を出す場合や、取引先としてランクが上の企業に連絡をする場合にはより丁寧な印象を与えるこちらを用いるのが適切です。
一方、手紙でよく用いられる「前略」と「草々」はビジネスシーンでは基本的には使用しません。「前略」は取り急いで前置きは省略して用件から入ることを示すため、基本的には目上の人に対して使用できないからです。その対となる「草々」も粗略な様子を意味する結語であるため、挨拶が不十分であることを詫びる意味合いを持ちます。相手に対してへりくだる表現ではあるものの、本来最善を尽くさなければならないビジネスシーンでは好ましくないのが事実であり、マナーとして使用しない慣習ができているのです。
いかがでしたか? 拝啓と敬具の正しい意味と使い方を例文つきでご紹介しました。ビジネスで用いる敬語は最初は難しく感じるかもしれませんが、使い慣れれば便利なものもたくさんあります。今回ご紹介した拝啓と敬具の使い方を参考に、積極的に使ってみましょう。
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