インドで働く日本人に聞く、「異文化の相手と仕事をするコツ」

更新:2017/06/08

スキルアップ

■相互理解をとるか、プライドをとるか

「まずはその場ごとの優先順位をはっきりさせることだと思います。彼らの仕事意識に任せるのか、もしくは自分の価値観・プライド、日本の商慣習に合わせてもらうのか、どっちが今必要なのか。僕はインドにいる以上、どんなに理不尽でも彼らと仕事をしていかなければなりませんから、前者の考えを大事にしています。ですから、こちらも『時間を守るのは当たり前』『仕事を進んでやるのは当然』など、日本で当たり前とされている文化に固執せず、『どうしたら彼らが動いてくれるか』『時間を守ってくれるか』をなるべく柔軟に考えながら仕事をしています。頭ごなしに『日本と仕事する以上は守ってもらわないと困るんだよ』と伝えるより、実はその方がずっと効率的なんですね」

−とはいえ、もちろんプライドも大事なもの。だからこそ、タイミングを見極めながら主張し、柔軟に対応する必要があるのでしょうか。とにかくまずは相互理解が最優先ですね。

■ひとことアドバイス

「紹介したエピソードは一部の例ですが、日本社会ならあり得ないこと。一方で、これらの例は日本の社会人の意識が、必ずしも世界へ通用するわけではないことを物語っていると思うんです。自分の価値観が通用しない絶望感、そこから新しい価値観を構築して自立心を養う経験を若いうちに味わっておくかどうかで、社会人としての成長度も全く変わってくるのではないでしょうか」

上司に対して、後輩に対して……。生きてきた場所や文化、年代が違えば「なにこの人、全く理解できない!」感じることもたくさんあります。しかし、もしかしたらそれは自分が成長できるチャンスなのかも。加速する国際社会化に対応していくためにも、まずは身近にある『異文化』と、もっと真剣に、かつ柔軟に向き合っていきたいですね。

(小野田弥恵/プレスラボ)

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