能楽師に聞く! 「足がしびれない正座の仕方」

更新:2017/06/09

社会人ライフ

■(3)体の重心をときどき移動させる

「正座した状態だと、当然の事ながら主に足首周辺に体重がかかります。足首の方へずっと体重がかかったままだとすぐにしびれてくるので、座ったままときどき重心の移動をしてみましょう。足首の方とひざの方と、交互に重心を移動すると効果的です」

こちらも、ゆっくりと動かせば周囲にばれずに済みそうです。

■(4)それでも足がしびれたときのために

ところで、先生は公演中に正座をしていて、いざ立ち上がる瞬間に足がしびれて立てなかったことはないのですか?

「ありますよ。それでも立ち上がらなくてはいけないので工夫しています。そもそも足がしびれると、しびれたときの形のまま足が固まってしまいますよね。足首が伸びたまま元に戻らなくなって、立ったときに足の裏が床に付けられなくなります。

そんなときは、立つ直前に、足の重ね方を深く(足首近くまで)するなどして、少しでも足先を可動状態において血流を復活させる努力をするのです。とにかく立ったときに足の裏が床に付けば、なんとか歩くことができます」

能楽師の方も、足がしびれても立ち上がって歩くために、足首が伸びきったままにならないように工夫して正座しているんですね。

■ひとことアドバイス

「しびれないためには、普段から正座の習慣に慣れておくのが一番です。まずは5分から始めて、10分、15分……と慣らして30分頑張れるようになれば、たいがいの場合に対応できるでしょう。

また、書き物や覚え物など何かに集中したいときは、正座をして行うと効率が上がりますよ。体の姿勢は心の姿勢と直結していますから、背筋を伸ばすと頭がはっきりしてくるし、適度な緊張感を保てます」

取材中、正座のままお話をしてくれた西村先生。ピシッと背中をのばし、ハキハキとお話されている印象でした。先生の人柄もさることながら、これも正座効果でしょうか?

(小野田弥恵/プレスラボ)

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