ベテラン教員に聞く、「たくさんの人に静かに話を聞いてもらう方法」

更新:2017/06/12

社会人ライフ

職場での会議や、結婚式のスピーチなど、社会人になるとたくさんの人の前で話す機会が多くなります。しかし、話している最中も相手が自分の話を聞いていないような気がしてしまい、どうしても上手く話せない……。どうしたらいいの? 誰か教えて!

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今回のちょいたつ(ちょい達人の略)は東京都江東区の中学校に勤める羽生先生(仮名)。羽生先生のクラスはいつも静かで、その結果生徒たちの成績も上々。とはいえ、羽生さんは昔から話し上手だったわけではない。「学生時代は理系だったので、人前で話す機会もなく研究に没頭。結果、教育実習ではボロボロに……。それ以来『上手く話をできるようにならなきゃ』と考えるようになったんです」と当時を振り返る。羽生先生が身につけた大勢の前で話す極意とは!?

■静かになるまで待て!

「中学生は体力を持て余す年代。静かに話を聞かせるのは、他の年代よりも大変だと思います」と羽生先生。確かに中学校の頃ってほとんど先生の話を聞いていなかった……。では、そんな年代の子どもたちに対してどんな工夫をすれば良いのでしょうか?

「はじめに『静かになるまで待つ』というのが鉄則ですね。話をするときに『静かにしてください』と言ってもほとんど無駄です。だから、とにかく静かになるまで待つ。するとだんだん、生徒がこちらに興味を持ちはじめ、スーっと静かになっていきます」。確かに話すべき人が黙っていると、大人でも気になって注目してしまいますよね。

授業以外にも保護者会や各種の会議など、大勢の前で話す機会が多い羽生先生。話し方で工夫していることは?

「話を始めるときにはその要点をまとめるのがポイント。最初に『●について、●分程度(もしくは●点)話します』と宣言。子どもだけでなく大人にとっても他人の話を聞くというのはストレスになるもの。そのストレスの終わりをあらかじめ示すことによって、聞く耳を持ってもらうことが重要です」。なるほど、聞き手側に立つ意識も大切なんですね。

■5分以内に笑わせろ

さらに、話を聞いてもらうための鉄則として羽生先生に教わったのが「5分以内に笑わせろ」とのこと。それってどういうこと? 「序盤に笑わせることで、相手の緊張をほぐして自分と聞き手の距離を縮めるんです。特に、お互いが初対面の場では効果がありますよ。決して爆笑をとる必要はありません。こちらから笑顔を見せることによって、聞き手との距離を縮めようとする姿勢を示すことが重要なんです」。笑顔でなごませるのもテクニックのうちなんですね。

■ひとことアドバイス

「話をする時はまず『相手が自分の話を聞きたくないと思っている』くらいに考えた方がいいですね。そんな状況で、『どうやったら聞いてもらえるのか』を考えるのが、話を聞いてもらう近道です」。

ちょっとしたことで、話の上手い下手は決まるもの。教わったコツを掴めば、あなたもきっと話を聞いてもらえる人になれるはず!

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