「盗作」「リスペクト」「引用」「オマージュ」「インスパイア」「サンプリング」何がどう違うのか!?

更新:2018/11/01

社会人ライフ

■盗作と論外としても、引用は!?

「盗作」については、説明にあるように「他人のものを自分のものとして無断で使うこと」でありますから、原著作者の権利を侵害する行為ですね。裁判沙汰になって、盗作行為が認定されたら明らかに罰せられます。

「リスペクト」してようが、「オマージュ」を捧げようが、「インスパイアされた」ものだろうが、「サンプリング」だろうが、「盗作」になるといかんわけです。

では「引用」はどうなのでしょうか。

日本の著作権法によれば、一定の要件を満たせば、著作権者に無断でも「引用」が可能で、著作権侵害にはなりません。

※......著作権法の第32条(引用)、第43条(翻訳、翻案等による利用)、第48条(出所の明示)に定義されています。

正当な「引用」と認められるのに満たすべき要件は、以下のようなものとされています(他人の主張や資料等を引用する場合の例外です)。

[条件]

1 既に公表されている著作物であること
2 「公正な慣行」に合致すること
3 報道、批評、研究などの引用の目的上「正当な範囲内」であること
4 引用部分とそれ以外の部分の「主従関係」が明確であること
5 カギ括弧などにより「引用部分」が明確になっていること
6 引用を行う「必然性」があること
7 「出所の明示」が必要

⇒上記は、文化庁の『著作権テキスト 〜初めて学ぶ人のために〜 平成23年度』内の「8.著作物等の「例外的な無断利用」ができる場合」から抜粋引用しています。

http://www.bunka.go.jp/chosakuken/text/pdf/chosaku...

これを読むと、無断で行っても許される「引用」はけっこう難しいことが分かります。基本的には著作権者の許可を取れということでしょう。

音楽シーンでは、けっこう自由にサンプリングの手法で楽曲を作っているように見えますが、サンプリング元の楽曲の著作権者が怒って裁判沙汰になったりもするのだとか。ですので、音楽業界では、発売される楽曲について権利関係をクリアするのが基本のようです。

やはり、お金の話になると、「リスペクト」「オマージュ」「インスパイア」などの、気持ちの問題は関係ないのですね。

(高橋モータース@dcp)

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