4割以上の人が活用した奨学金、返済額は平均288万、完済までは約16年

更新:2018/11/01

投資・ローン

4割以上の人が活用した奨学金、返済額は平均288万、完済までは約16年

おりからの不況で、子どもの教育費に回せるお金が減り、奨学金をもらいながら大学に通う学生は年々増えています。今回、マイナビスチューデントが今年卒業予定の19〜29歳の内定者379人に実施したアンケートでも、実に45.6%の173人が受給した経験を持っていました。そのうち、「返済義務」のない奨学金をもらった人はわずか19人。ほとんどの人が、卒業と同時に返済をはじめなければいけません。

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平均返済金額は288万円で、完済までにかかる予定の期間は約16年。返済義務のない人を除けば、平均返済金額は324万円、完済予定期間は約18年となります。それでは、学生のコメントを見てみましょう。

・社会人になった瞬間に400万円近くも借金を背負っているのは非常に重荷に感じる。内定はもらえたが、仕事を続けられる保証はないので不安(返済金額380万円/完済予定期間14年/男性/24歳)

・奨学金ではなく、奨学ローンという言葉に変えるべき(返済金額360万円/完済予定期間20年/男性/25歳)

・ありがたい制度だと思う。大学院での分は成績や研究の業績によって返還免除が受けられる制度もあり、励みになった(返済金額340万円/完済予定期間15年/女性/23歳)

・返済期間が長いので、結婚や出産で仕事をやめた場合どうやって返済していけばいいのか不安(返済金額300万円/完済予定期間18年/女性/23歳)

・ほぼ学業とサークル活動に集中できたのは奨学金のおかげ。返済への不安はあまりないが、お金の使い方には気をつけないといけないと思う(返済金額240万円/完済予定期間15年/女性/22歳)

・もし奨学金がなければ大学進学は不可能だった。しかし、諸手当カットや年金、消費税アップにより手取りが本年度の新卒から激減すると聞いて、今後全額返済する自信がない。結婚資金など夢のまた夢(返済金額650万円/完済予定期間20年/女性/24歳)

・奨学金なのだから、利子はつけないでほしい。勉強したい学生の弱みに付け込んでいると思う。はっきり言って、不安でしかない(返済金額330万円/完済予定期間15年/男性/22歳)

・借りた手前大きなことは言えないが、ただでさえ給与の低い人間に対して高利の金銭を貸し付けることが尊い行いのように認知されていることが許せない。成功した卒業生が学校に寄付をするようなシステムを構築できなかった日本の大学のふがいなさに憤りを感じる(返済金額300万円/完済予定期間20年/男性/22歳)

・学費はすべて奨学金から払っていたので非常に助かった。このおかげで4年間大学に通うことができたので、責任を持って返していきたい(返済金額400万円/完済予定期間20年/女性/22歳)

・付与金額の変更を簡単にできたらもっとありがたいと感じることがある(返済金額270万円/完済予定期間10年/男性/24歳)

・普段の利息は格段に安いが、延滞金利が鬼のように高い。消費者金融並み(返済金額380万円/完済予定期間20年/男性/22歳)

・非常に助かったし制度は存続すべきだと思うが、返す額が非常に多いので先行きが不安(返済金額1000万円/完済予定期間20年/男性/25歳)

まだまだ議論の余地がありそうな奨学金の問題。あなたはどう思いますか?

文・オリスリス

アンケート:フレッシャーズ調べ(今年卒業予定の内定者379名)
調査期間:2014年2月

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