不況になっても価格が崩れにくいということで、投資目的でも買われている「金」。この金がたくさん取れる国って、どこなのでしょうか? 世界の国々の「金の産出量」について調べてみました。
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■ここ数年は中国の産出量がトップ
アメリカの地質調査所が公開している地質調査データ『ミネラルコモディティサマリーズ』の2013年度版によると、産出量の多い順は以下のようなランキングになっています。
第1位 中華人民共和国......370トン
第2位 オーストラリア......250トン
第3位 アメリカ合衆国......230トン
第4位 ロシア......205トン
第5位 南アフリカ共和国......170トン
第6位 ペルー......165トン
第7位 カナダ......102トン
第8位 インドネシア......95トン
第9位 ウズベキスタン......90トン
第10位 ガーナ......89トン
2012年の産出量が一番多かったのは、中国でした。中国は2008年に産出量トップになって以降、最大産出量をキープしています。次いでオーストラリア。3位がアメリカでした。4位のロシアもそうですが、国土の広い国が上位ですね。金の産出国のイメージの強い南アフリカは、かつては年間1000トン近い産出量を誇っていましたが、現在の産出量は低下し、5位となっています。
ちなみに、2012年の総産出量は2700トン。2011年度は2660トンでした。前年に比べると総産出量は増加しているようです。
■意外と少ない金の埋蔵量
次は、世界各地の「金の埋蔵量」を調べてみました。『ミネラルコモディティサマリーズ』によると、先ほどの産出量ランキングトップ10の国々の埋蔵量は以下のようになっています。
中華人民共和国......1900トン
オーストラリア......7400トン
アメリカ合衆国......3000トン
ロシア......5000トン
南アフリカ共和国......6000トン
ペルー......2200トン
カナダ......920トン
インドネシア......3000トン
ウズベキスタン......1700トン
ガーナ......1600トン
毎年、多くの金を産出している中国ですが、埋蔵量は1900トンしかありません。このペースで行くと、数年で枯渇する可能性があります。世界全体の埋蔵量も5万2000トンしかないそうです。もし枯渇してしまったら、新たに産出されることはなくなり、すでに流通しているものでしか取引できなくなりますね。そう考えると、「今のうち」と投資する人の気持ちも分からなくはありません。
というわけで、世界の金の産出量と埋蔵量を紹介しましたが、いかがだったでしょうか。当たり前にある天然資源の「残量」って意外と少ないようですね。
(貫井康徳@dcp)
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