誰でも分かる国際収支の基礎知識

2014/03/05

対人マナー

誰でも分かる国際収支の基礎知識

安倍首相の「アベノミクス」が取り沙汰されるようになってから、「国際収支」に関する単語がニュースでよく取り上げられるようになりました。例えば、「日本の経常収支が赤字に!」なんて記事を目にしたことはありませんか? この「経常収支」とは、「国際収支」を構成する要素。今回は、国際収支の基本的な経済用語についてご紹介します。

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■国だって倒産する!

国の決算、「国際収支」とは外国との取引にが黒字なのか赤字なのかを示す指標ですが、基本的な仕組みは「企業の決算」、突き詰めれば「商売の決算」と同じです。赤字になれば当然「倒産」「破産」の心配をしなければなりません。

企業の決算と大きく違うのは、企業の決算では「経常利益」などの用語が使われますが、国際収支の場合には「経常収支」などの用語が使われる点です。

では国際収支を表現する際の単語をまず二つ説明しましょう。

外国との取引については、以下の二つに分けて数字が出されます。

●経常収支
●資本収支

です。

これは国際間の取引において、何を取引したのかによってどちらの収支になるかが決まります。

国際間で売り買いするものといえば、例えば、クルマなどの実際の製品や無形のサービスなどの他に、その国の株式などがありますね。

■経常収支

経常収支は、外国と物やサービスを取引した結果の収支です。

■資本収支

資本収支は、外国と「投資」「融資」をやりとりした結果の収支です。

国際収支は、この二つの収支からなると覚えるだけでいいのです。

例えば、「自動車産業が活況で、日本から外国への自動車の輸出が盛ん」であれば、それは「経常収支」に計上されますし、「日本の企業が外国の企業に投資している」のであれば、それは「資本収支」に計上されます。

そこで次の式と、新しい単語「外貨準備高」が出てきます。

■外貨準備高

貿易をスムーズに行い、為替差益の変動を抑えるために外貨建てで用意されているお金のことです。

外国と貿易するとき、決済はたいていの場合ドルで行います。つまり外国から何かを買うときにはドルを用意しないといけません。為替は常に変動していますから、その都度両替していたのでは大変です。

ですから主にドルで外貨を持っておくのです。簡単にいうと、これが「外貨準備」で、その金額が「外貨準備高」です。

さて、国際収支では次の式が出てきます。

●経常収支 + 資本収支 + 外貨準備高の増減 + 誤差脱漏 = 0

「複式簿記」を学んだ人は分かると思いますが、全ての収支項目を合計すると0になるのが基本ですね。国際収支も複式簿記の理屈で作成されますので、上記の式が成立します。

そして、ここでもう一つ新しい単語が出てきました。

「誤差脱漏」です。

これは、誤差を調整するためのものです。

大規模な輸出入の金額を扱うため、「あれ、合わないじゃん!」ということが起きるわけです。そこで「誤差脱漏」という項目を作って、ここで誤差を修正するのです。

ここで、日本の実際の国際収支を見てみましょう!

財務省の発表している2012年のデータは以下のとおりです。

■2012年の日本の国際収支

経常収支:4兆3,537億円
資本収支:-4兆9,203億円
外貨準備高の増減:2兆3,934億円
誤差脱漏:-1兆8,268億円

⇒財務省が公開している日本の「国際収支の推移」
http://www.mof.go.jp/internati...

前述の式に当てはめてみましょう。

経常収支(4兆3,537億円) + 資本収支(-4兆9,203億円) + 外貨準備高の増減(2兆3,934億円) + 誤差脱漏(-1兆8,268億円) = 0

式どおりになりましたね。

いかがだったでしょうか。経常収支は、貿易収支、サービス収支、所得収支、経常移転収支に分類され、それらを細かく見ていくと、とても面白いのですが、それはまたの機会にしたいと思います。

興味を持った人はぜひ専門書を読んでみてください。経済記事がさらに面白くなること請け合いです。

(高橋モータース@dcp)

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