【営業の初歩】初めての電話でもアポイントがとれるワザって?

更新:2016/01/28

電話・メール

【営業の初歩】初めての電話でもアポイントがとれるワザって?

「担当者につないでもらうことすら至難の業。ましてやアポイントをとるなんて......」と、電話営業を苦手に感じているビジネスパーソンは多いのではないでしょうか? でも、ちょっと待って。そういう弱気な気持ちが、ますます「成功」を遠ざけているかもしれませんよ! 営業の初歩として、初めての電話でアポイントをとるワザ、ちょっとしたコミュニケーションのテクニックを、多数の企業に営業スキルや交渉力などの研修を行っている西野浩輝氏に教えてもらいました。



■ポジティブな感情を持って、かける件数を増やす!

「結構です、ガチャン」とすぐに切られたり、断られたりし続けると、だれでも気持ちが後ろ向きになってしまうもの。だからといって、かける件数が減れば、ますますアポイントがとれる確率は下がります。営業電話はそもそも、30件かけて1件アポイントがとれれば良いほうで、アポイントがとれる確率は高くても3〜5%しかありません。ですから、「ネガティブな結果」を大前提にして、とにかく前向きに件数をかけることです。目標設定は、かけた件数にするのがおすすめ。アポイントが1件もとれなくても「これだけの件数をかけた」など、小さな成功体験で脳を喜ばせてあげることが大切です。



■地声で、口を大きく開けて話す!

かけた相手に「セールスの電話だな。早く切ろう」といったネガティブな感情を抱かせず、「会うメリットがありそう」「ほかの会社とはちょっと違うかも」といったポジティブな感情を持ってもらうには、まず話し方がポイントになります。ちょっと鼻にかかった、高めの猫なで声のような「作り声」は禁物。早口もいけません。地声で、口を大きく開けてゆっくりとしたスピードで話します。電話口でも笑顔を忘れず、明るいトーンでさわやかに。また、丁寧すぎる言葉使いなど硬すぎるトークは相手に良い印象を与えませんから、普段上司や先輩に使っている自然な敬語を使うようにしてください。



■原稿を用意しておく!

良くない電話営業の一つに、「気を遣いすぎて回りくどい」というのがあります。必要以上に前置きを話さないためにも、あらかじめ原稿を用意しておきましょう。例えば、導入トークでは、まず「突然にすみません」と短いわび言葉、短い自己紹介、短い会社概要と時間をもらう打診をします。その際、「今、少しお時間よろしいですか?」はNG。「今、1分ほどよろしいですか?」と言うだけで、相手に与えるイメージはずいぶん変わります。詳しい商品説明を長々とするのもNG。一言、二言くらいで、シンプルに「相手のメリットになる部分」を伝えます。このときは、「何となくよさそうだな」というイメージを持ってもらうだけで十分。「会いたい」という気持ちを前面に出すのもNG。「○○について情報提供をさせていただきたいと思います」といった言い方が無難です。



■すぐにあきらめない!

ほとんどの人は「今必要ありません」と言って断ろうとします。そのときにすぐにあきらめず、「今は必要を感じておられないかもしれませんが、この先○○のようなことが起きて必要になったときのために、情報提供だけでもさせていただきたいと思います」というように切り返します。そのうえで、他社の導入事例を話しましょう。相手に、この話を聞いたほうがメリットになるのだと思ってもらえるよう、さわやかに丁寧に、粘ることが大切です。



■相手に「ささる」キーワードをちりばめる!

人はロジックよりもキーワードに反応します。例えば「年間○○社の実績があります」といったデータや数字による客観情報、ニュース性のある情報、ありがちな問題状況と解決策、「先日、○○新聞で大々的に取り上げられましたが......」といった権威づけなどは、相手の気持ちを動かすキーワードになりやすいと思います。どんなキーワードが効果的かは、同僚や上司の実際のトークと相手の反応などを観察してみるといいかもしれません。トークのなかに、相手がはっとするようなキーワードをちりばめることを意識してみましょう。



文●桜糀はな(エフスタイル)



講師プロフィール

マーキュリッチ株式会社代表取締役、チーフトレーナー。大阪大学大学院卒。(株)リクルートに入社し、営業や商品開発、マーケティング等の仕事を担当する。世界最大の教育会社であるアメリカ系教育コンサルティング会社にスカウトされ、5年半在籍。うち4年間トップ営業マンであり続けた。その後、セミナー企画・運営会社「マーキュリッチ」を設立。現在、営業スキル、プレゼンテーション、ネゴシエーション(交渉力)、マネジメントなどのテーマで、研修の講師やコンサルティングを行う。総合情報ウェブサイトAll About「営業ノウハウ」ガイド。著作に、「5分で売れる 営業ノウハウ」(PHP研究所)、「あたりまえだけどなかなかできない営業のルール」(明日香出版)、「仕事ができる人の黄金のスピーチの技術」(東洋経済新報社)など。

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