地震が来ても安心な物件を選ぶためのチェックポイント

更新:2016/06/13

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【耐震性が弱い可能性のある建物の例】

・1階部分が、壁のない独立した柱だけの構造になっている建物。1階が駐車場になっているケースが多い
・1階部分が柱の少ない構造で、入り口部分などの開口部が大きい建物。1階が店舗などになっているケースが多い
・形状が複雑な建物。上から見ると雁行型(雁が群れをなして飛行するときのように各住戸を少しずつ前後にずらして配置する形)、横から見ると階段状など、シンプルな四角柱ではない

「鉄筋コンクリート造かどうかは物件資料に記載されていますから、まずはこれもチェックしてみましょう。建物の形状は物件資料には書かれていないことが多いので、自分の目でよく観察してください」

●「ゆれやすさマップ」で地盤のよい場所を選ぶ

地盤のチェックも重要です。軟弱な地盤は地震の揺れを増幅し、結果的に建物の損壊リスクは高まると言われています。したがって、地盤が固いところにあることも地震に強い家選びの重要ポイントになります。

地盤のよい場所とは、山地や丘陵、台地といったところ。こういう場所では地表から比較的浅いところに硬い地盤があるので、地震の揺れがさほど増幅しないと言われています。一方、低地や谷底低地(台地の中だが地盤が極めて緩い地域)には軟弱な堆積物が硬い岩盤の上にかなりの厚さで堆積しているため、地震の際に揺れが増幅するそうです。

これを調べるためには、内閣府が開示している「表層地盤のゆれやすさ全国マップ」が便利です。

「このマップでは、揺れやすさが色別に示されています。黄色、黄緑色、水色、青といった場所であれば、地盤はおおむねよいと考えていいと思います」

●火災リスクにも注意!

ところで、地震の揺れそのもので建物が倒壊しなくても、火災に見舞われることだってあります。周囲が狭い道ばかりで、木造住宅が密集していれば、地震後の火災リスクは高くなります。

東京都では、地震による建物倒壊リスクに加えて、火災による延焼リスクについても調査結果を開示しています。東京都内で物件を探す人は、こうしたものもチェックしておくとよさそうですね。

参考URL: 表層地盤のゆれやすさ全国マップ
http://www.bousai.go.jp/oshirase/h17/yureyasusa/

東京都「地震に関する地域危険度測定調査」
http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/bosai/chousa_6/home.htm

取材協力:田中歩(あゆみリアルティーサービス 代表)
http://www.ayumi-ltd.com/

文●永井祐子(エフスタイル)

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