【世界一周バックパッカーの旅ノート】vol.12:これから社会に出て行く、"海外"という視野を持った学生へ

更新:2016/01/28

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国境を越えたグローバル採用、世界規模で展開されるWEBサービスの登場……。ここ数年で、さらに日本の学生に身近になった"海外"では、今一体どんなことが起きているのでしょうか。また、海の向こうでは、どんな経験やチャンスが得られるのでしょうか? 世界一周の旅を続けた旅人「太田英基」さんが、日本の若者に伝えたいと思った"海の先で見つけたもの"を紹介します。


旅人の太田です。
昨年の10月から連載してきたこのコラムも、アッと言う間に、今回で最終回を迎えることとなりました。

あと数週間後には、皆さんも社会人ですね。
あなたは今、どんな「理想の社会人」像を思い描いていますか?
きっと、今の皆さんの頭の中にはそれぞれの理想像があるかと思います。でも、これから社会に出て多くの出逢いが訪れる中で、今ある自分の目標や目指す将来像は何かしら変わってくると思います。

僕は約2年間、世界一周の旅を続けながら、多くの"世界で働く"日本人の方々とお逢いしてきました。

「ドイツ」で、新しい楽器を発明した日本人。
「ブラジル」で、新聞記者として奮闘している日本人。
「メキシコ」で、建築士として活躍している日本人。
「フィリピン」で、死んだと思われた火山灰地を農地として復活させた日本人。
「アメリカ」で、ロッククライマーから会計コンサルタントに転身した日本人。
「グアテマラ」で、世界一周中に起業してしまった日本人。
「エジプト」で、地域社会の為に貢献している日本人。
「ルワンダ」で、環境コンサルタントとして政府と共に活動している日本人。
「イスラエル」で、ゲームを作り始めた日本人。
「ドバイ」の航空会社のCAに、学校の先生から転身した日本人。
「インド」の5つ星ホテルで、夢の実現を目指す日本人。
「バングラデシュ」で、ストリートチルドレンを根本的なところから救うことに挑んでいる日本人。
「オランダ」で、自社製品を売り込む為に一人で駐在事務所を立ち上げて現地企業に売り込む日本人。

......等々、この世界には本当に色んな日本人がいました。

▲「メキシコ」で働く川上さん。

▲「アメリカ」で働く案浦さん。

▲「グアテマラ」で起業した有村さんと吉川さん。

▲「エジプト」で働く内海さん。


そして僕は、上に挙げたような海外で働いている日本人に出逢ってきた中で、皆に共通点があることに気付きました。
それは、元々は「日本で働いていた」ということです。

そうです。上に挙げた人達も、最初は皆さんと一緒だったんです。

やたら「グローバル、グローバル!」と言われる昨今ですが、まずは日本で働いて基礎となる力を身に付け、そこから海外に飛び出していっても遅くはありません。もちろん、言語習得も含めて簡単なことではありませんが、実現できる可能性は大いにあります。

企業の駐在員として海外に出てきた人や現地採用で海外に出てきた人、現地で起業した人......現在でも多くの日本人が、社会人になってから日本を飛び出し、異国の地で奮闘しています。皆、とても充実しているようでした。

皆さん、一度きりの人生です。会社で海外出向のチャンスがあれば手を挙げて挑戦してみてはいかがでしょう?
特に海外へ出るのは、年齢が上がるに連れて増えてくる"守るモノ"が少ないうちが良いでしょう。

皆さんもチャンスを掴んだり創ったりして、どんどん海外に出るという選択肢を持って欲しいと僕は思っています。
日本では、海外で働くことは非常に稀なことだと考えられていますが、欧米では最早当たり前の選択肢となっています。「次は、ブラジルの広告会社で働いてみたいんだ」「バルセロナに住みたいから転職しようと思っている」「インドのIT企業からオファーを貰ったんだよね。どうしようかな」「中国に駐在できるチャンスがきた! やった! 中国に行ってみたかったんだ!」などと発言する人は、世界には山ほどいます。今は、旅行だけでなく、海外に"住んで働く"という選択もできる時代なんです。

皆さんがこれから社会に出て行けば、きっといつかは、「日本」という枠にとらわれることなく、地球を舞台に仕事をすることが求められてくるはずです。また、地球上の何処かに転職することへのハードルも、ますます下がってくると思います。

昔に比べて、徐々に国境の境目が無くなりつつある「今」を生きている皆さんは、ぜひこれから始まる社会人生活では、"海外"という視野を閉ざさずに過ごしてみて下さい! きっと、今よりももっと広い世界が見えてきますし、今よりももっと充実した人生が送れるはずです。もっともっと、"海の向こうにあるモノ"を見られるはずです!

以上、長い間、連載にお付き合い頂き、ありがとうございました!


太田英基


【バックナンバー】

<<現地に滞在して初めて知れた、多くの日本人が「バンコク」へ移住する理由



プロフィール: 太田 英基(Hideki Ota)

大学在学中の2005年11月、広告サービス「タダコピ」を運営する株式会社オーシャナイズを仲間と共に創業。取締役を経て、2010年1月に退社。
2010年9月15日に出国し、世界一周の旅にシュッパス。その一方で、海外で働く日本人("異国のサムライ")100人を探す旅「SAMURAI BACKPACKER PROJECT」を遂行。
他、様々なWEBメディアでもコラムを連載し、好評を得ている。2011年夏、東洋経済新報社より「 1か月10万円留学の衝撃!『フィリピン「超」格安英語留学』を上梓。

SAMURAI BACKPACKER PROJECT: http://samuraibp.com/
Twitter: @mohideki


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