【世界一周バックパッカーの旅ノート】vol.7:海の向こうで流行? 中東アラブ圏で人気のアプリを体験

更新:2016/01/28

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国境を越えたグローバル採用、世界規模で展開されるWEBサービスの登場……。ここ数年で、さらに日本の学生に身近になった"海外"では、今一体どんなことが起きているのでしょうか。また、海の向こうでは、どんな経験やチャンスが得られるのでしょうか? 世界一周の旅を続けた旅人「太田英基」さんが、日本の若者に伝えたいと思った"海の先で見つけたもの"を紹介します。


明けましておめでとうございます。
皆さんは、もう初詣には行きましたか?

僕は現在、長らく滞在していた中東・アラブを離れてインドに来ています。年越しもインドでした。今回の記事では、インドの前に滞在していた中東・ドバイで出会った意外なスマートフォン向けアプリについて紹介したいと思います。

ここ数年で、「iPhone」をはじめとしたスマートフォンが世界中で普及してきていますね。それに伴い、アプリを活用している人も世界規模で急増しています。アプリの中には生活や旅に役立つモノもありますし、僕も「グーグルマップ」「懐中電灯」「Hostel World」などを重宝しています。旅先で現地の人や旅人に教えてもらって初めて知るアプリもありますね。

先日も、自分のAndroid(アンドロイド)スマートフォンで最近の人気アプリケーションを探していたところ、ドバイにいたからなのか、アラビア語のアプリがいくつかランキング上位に入っているのを発見。その中から、不思議なアプリを見つけたので早速ダウンロードしてみました。


アラビア語が全く読めない僕ですが、興味本位でインストールし、起動。

すると、ディスプレイ上にはこのように矢印が。

「なんだろう、これ?」と、しばらくそれが何なのかわからず......。


この矢印はどうやら、ある一定方向を指しているようです。ただ、方角は北を指しているわけでもないようですし、何のためのアプリなんだろうと疑問が。しかも、このアプリは一日に何度もアラートを鳴らすのです。携帯が振動するので、毎回何かと思うと、再び矢印がディスプレイ上に表示されていて......。



なんという意味不明で迷惑なアプリなんだ! なんでこんなモノが中東・ドバイで人気なんだろうか!? と、思っていたところ、アラビア語がわかる友人が僕のアプリを見て言いました。



「おー! 君も持っているのか! お祈りには欠かせないよね!」



えっ!? お祈り......?



なんと、このアプリはお祈りを捧げる人達のためのアプリでした。

そう、「お祈りアプリ」。



矢印の指し示している方角に聖地メッカがあり、一日に何度もアラートが鳴っていたのは、本日のお祈り時間を教えるためだったようです。イスラム教徒が多いアラブ圏ならではの、お役立ちアプリですね。



日本でこのアプリが大人気になることは考えにくいですが、世の中にはこういった宗教関連のアプリケーションも多く登場しているのだなと、また地域・文化圏によっては需要があるものだなと、ひとつ勉強させていただきました。



なお、イスラム教の聖典「コーラン」を読めるアプリも無料でダウンロードできるようなので、ご興味がある人はぜひ。

21世紀は、宗教もITと融合し、また新たな進化を遂げていくのかもしれませんね。



他にも、海の向こうには意外なアプリがあります。探してみると面白いモノもたくさんあるので、海外に出かけた際は色々調べてみてはいかがでしょう。



余談ですが、今日本人は、宗教への信仰心が薄れてきており、神社やお寺の意義も、伝統行事の意味ですらも忘れかけているように思います。逆に、こうして祈りを捧げることが今でも日常習慣として根付いている国や人々がいるのも、日本ではなかなか見られない"世界"の一面と言えるのではないでしょうか。

信仰心が強い国を訪れてみると、日本と違った側面が見えてきて面白いですよ。



皆さんも、普段なかなか考えることのない宗教について、年が明けた今、考えてみてはいかがでしょうか?


太田英基


【バックナンバー】

>>7年ぶり、人生で二度目の「インド」で見たモノ

<< スウェーデンが、国民に愛される「幸せな国」である理由



プロフィール: 太田 英基(Hideki Ota)

大学在学中の2005年11月、広告サービス「タダコピ」を運営する株式会社オーシャナイズを仲間と共に創業。取締役を経て、2010年1月に退社。
2010年9月15日に出国し、世界一周の旅にシュッパス。その一方で、海外で働く日本人("異国のサムライ")100人を探す旅「SAMURAI BACKPACKER PROJECT」を遂行。
他、様々なWEBメディアでもコラムを連載し、好評を得ている。2011年夏、東洋経済新報社より「 1か月10万円留学の衝撃!『フィリピン「超」格安英語留学』を上梓。

SAMURAI BACKPACKER PROJECT: http://samuraibp.com/
Twitter: @mohideki


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